日本人が何気なく使っている日本語を、世界の言語の中に位置づけてみるとかなりユニークな文字が用いられていることが分かる。本書では、漢字と日本語が交錯する「訓読み」に焦点を当て、その特徴に迫る。
・訓読みを体系的に行なうのは日本だけ
・「国訓」--日本独自の意味を当てた読み
・日本で生まれた会意文字「峠」「躾」「鴫」
・「ばけガク」で「化学」、「わたくしリツ」で「私立」
・「菊」で「きく」、「肉」で「にく」は音読み
・「風邪」の「邪」、「和泉」の「和」は何と読む?
・「GW」も「ゴールデンウィーク」と訓読み
・扉を「叩つく」する
・「お腹が凹む」「凸メール」
・「はじめ」のジレンマ
・「ゲッキョク」駐車場
・日夏耿之介の「くろ」
・二〇〇種類を超える「生」
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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
混乱も生むけど言語世界を広げた訓読み,
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レビュー対象商品: 訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語 (光文社新書 352) (新書)
「はかる」の訓読みに当てられる(この「あてる」の書き分けも紹介されるが)漢字が実にいろいろあって、特に計測の場合、どれを使えばいいのか、非常に悩ましい。特に印刷される原稿を書いていると後々まで残るので、真剣に考える。本書では、悩ましかった訓読み、全然意識したこともなかったが、複雑な訓読みがある用例、著者が資料をかき分けて見つけた非常に珍しくて面白い用例など、とにかく用例が豊富。「正しい日本語」という答えを出してくれているわけではないが、仕事として日本語と向き合った経験がある身には、「たまご」(「卵」と「玉子」の漢字がある)1つ1つの用例が考えさせられるものだった。本書の中には、最新の日本語の用例として、安室奈美恵や椎名林檎の歌詞も出てくる。また、前著「日本の漢字」もおかしな漢字、創作漢字がたくさん出てきて非常に面白かったが、本書でも面白漢字が出てくる。青森にある、口偏に行くと書いて「さそう」と読ませる漢字の集落の訪問記が面白かった。「さそう」集落には「さそう」小学校、「さそう」さんもいるのだとか。 前著でもそうだったが、はやりの「正しい日本語」本のように、おかしな漢字や訓読みを「誤用」と決め付けず、「こういう日本語の用例もある」というスタンスがいい。ネットで嘲笑されている「愛」と書いて「ラブ」、「真極」と書いて「まっくす」と読ませるDQN命名も、用例としてまじめに紹介している。著者が冒頭でも言う、「漢字も含め言語の何が正しくて正しくないかというのは、本質的には決められない」という考えには同感だ。
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
漢字物知り手帖,
By 南無阿弥太郎 (紀伊半島) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語 (光文社新書 352) (新書)
漢字にまつわるさまざまなエピソードや漢字の用例が満載の一冊。適度にまじめで適度に楽しい内容は、筆者の漢字に対する造詣の深さが生み出す余裕なのかもしれない。良し悪しは別にして、外国から伝わってきた漢字が、いまや私たち日本人にとって欠かすことのできない存在であることを改めて感じた。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
はじめこそ取っつきにくいが,
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レビュー対象商品: 訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語 (光文社新書 352) (新書)
漢字の本というと堅い印象があり読み辛いのではないかと邪推していましたが、そんな考えを吹き飛ばしてくれました。序盤こそ漢字の成り立ちの説明などで読むのが大変でしたが、後半にいくほど読みやすさが増してきて、現代生活と漢字について非常に興味深い話がなされています。 インターネット上で用いられる漢字の砕けた用法等についても正面から解説しており、改めて関心を持たされることもありました。 漢字の比較についても中国、韓国はもちろんですが、台湾やベトナムでの用法についても言及しており、新鮮な知識を得ることができました。 知識の幅を広げるという意味で非常に良い新書であったと思います。
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