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言葉の力、生きる力 (新潮文庫)
 
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言葉の力、生きる力 (新潮文庫) [文庫]

柳田 邦男
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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言葉の力、生きる力 (新潮文庫) + 犠牲(サクリファイス)―わが息子・脳死の11日 (文春文庫)
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商品の説明

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 「正論」や「きまじめ」という語は、ときにいささかの揶揄(やゆ)を含んで用いられる。表現の世界においては、なおさらそうした傾向が強い。

   ところがまれに、「きまじめ」な「正論」をつづっていながら、というよりは、むしろそれだからこそ光彩を放つ書物が存在する。さしずめ本書はその好例となるものだ。著者が新聞・雑誌などに寄稿したエッセイをまとめたもので、発表媒体や形式はいろいろだが、どの文章もテーマは「命」という1語に集約される。著者が折にふれ、人間の生と死に向きあおうとしているからだろう。心に残った言葉や文章への思いを率直に語り、息子や知人の死、医療問題、「えひめ丸」沈没や同時多発テロのような社会を揺るがせた事件について、真剣な考察を巡らせる。アメリカの軍事行動へ向けた批判、インターネットの匿名性に対する警告など、奇をてらうことのない呼びかけも目につくが、そのストレートさが逆に清新な印象を与えている。また、長じてからの絵本再読をすすめたり、感性を耕すには「悲しみ」の感情が大切というような主張には目を開かれる人も多いだろう。エッセイ集というより「人生論」と呼ぶのがふさわしい1冊である。

   とはいえ、ここで語られるのは抽象的な議論ではない。在宅ホスピスで生を充実させ死んでいった人々、書くことに魂を燃やした神谷美恵子、大自然の向こうに宇宙の響きをとらえた写真家・星野道夫など、短い文章のなかに、さまざまな人生が凝縮されている。実在の人物や体験、見聞から、著者なりに「生きるとはなにか」「死ぬとはどういうことか」という問題へ答えを出そうとしているのだ。そのため、一篇一篇の密度がきわめて濃い。本書だけで、何冊ものノンフィクションを読んだかのような手ごたえを覚える。

   そうした重さにもかかわらず、本書のたたずまいがすがすがしいのは、著者が大所高所から社会を見ていないからだろう。その筆はあくまでひとりひとりの人間を照らし出し、類型へ押し込むようなことはない。文章のはしばしから、命をいとおしむまなざしがはっきり感じとれるのである。(大滝浩太郎) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

言葉は事実を表すための単なる記号ではない。そこには必ず魂が込められている。いのちを失った言葉は壊れ、そこに暴力が生れる。―若き日に出会った本の中の心を揺さぶる一行、医療現場で耳にした感動の対話、わが子を失った悲嘆の日々を癒し、絶望を希望に変えてくれた貴重な一言など、人を勇気づける言葉、心を温めてくれる言葉を集めて、日本語が持つ豊饒な力と煌めきを呼び覚ます必読のエッセイ集。

登録情報

  • 文庫: 284ページ
  • 出版社: 新潮社 (2005/06)
  • ISBN-10: 4101249180
  • ISBN-13: 978-4101249186
  • 発売日: 2005/06
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 言葉とはいったい何なのだろうか?

 私はこのことを考えながらこの本を読んでみたが、言葉という物は、実に様々な効果を持つ物であるとこの本は実感させてくれる。例えば、柳田さん自身が大きな影響を受けた名文句や、柳田さんがこれまで集めてきた闘病記録(この本には、4つが厳選されていたが)等々が、一体どうやって多くの人に影響を与えているのかをとてつもない分析力で考えているので、言葉という物を考えるには最適だと思う。
 又、この本には柳田さんの本としては初めてであろう、言葉の崩壊がもたらす問題についても論じていて、言葉のあり方を再認識させるための本にもなっている。言葉が崩壊するとどうなるのか、それについて考える意味でもこの本は役立つと思う。

このレビューは参考になりましたか?
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ozakan
形式:単行本
柳田邦男さんは、本当に誠実な方だと思います。
羽田沖の飛行機墜落事件の解説振りを見て以来、この方の見識には敬意を払いつづけています。
本書は、そんな柳田さんが、その感性と見識を以って、読者を良書に案内してくれます。
ありがとうございました。
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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By vatmideo トップ500レビュアー
形式:文庫
帯には「たまたま出会った一つの言葉が、絶望を希望に変えることがある」とある。
前半は、それを読んで、自分なりに転機を迎えたとする評論、詩、小説、伝記、自伝などを引用し、それが自分にとって如何に影響を与えたかを記している。が、それが伝わってこない。そしてその数が多すぎるのだ。自分が感動した映画を他人に伝えようとしてもなかなかうまく伝えられないのと同様になっている。
途中で読むのをやめようかなと思っていたが、後半(P.139以降)は打って変わって、医療問題や言葉の退廃についてのエッセイでなかなか面白いものであった。
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