「でっかくてあの頭の禿げた」政治学者の書く、言葉を使えない若者とっては耳が痛い本。
でもこの本は、巷に溢れる「最近の若者は」という一句から始まるような「ワカモノ論」ではありません。
本書が問題にしているのは、私達の社会、公的な空間でしゃべられる言葉が足りていないという事実です。
「っていうか、ヤバくね」「チョーヤべーよ」というヒロシとヨーコの言葉足らずな会話ではありません。
恋人同士が第三者からはチンプンカンプンなおしゃべりをすることは私達にとって何の問題もありません。
しかし、政治を語る際に「政治とカネ」しか言えない、サッカー選手に対して「今のお気持ちは」以外に聞けない、
そうした言葉足らずな環境だと本来、社会が持っているはずの多様性が見えない。
こういったことに対して著者は危機感持ち、「もっと言葉を使おう」と呼びかけているのです。
今の社会の閉塞感を打ち破るには、自分の言葉を発しなければならないのです。
現在、就活中の人は、変な「ジコブンセキ」の本を買うよりも、「言サル」を読んで自分の言葉で表現するということを考えてもらいたいです。