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触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)
 
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触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部) [単行本]

北森 鴻
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

異端にして孤高の民俗学者・蓮丈那智の元に「『特殊な形状の神』を調査して欲しい」との手紙が届いた。神とは「即身仏」のことらしい。類例のない情報に興味を示し、現地に赴いた那智と助手の三国だが、村での調査を終えたのち、手紙の差し出し人が謎の失踪を遂げてしまう―(表題作)。日本人の根底にある原風景を掘り起こす「本格民俗学ミステリ」。待望の第二弾。

内容(「MARC」データベースより)

異端の民俗学者・蓮丈那智の元に「特殊な形状の神」の調査依頼がきた。調査に出かけた那智と助手の三国だが、手紙の差出人が失踪を遂げてしまい…。表題作をふくむ全5編。学問とミステリが融合した「民俗学ミステリ」第2弾。

登録情報

  • 単行本: 244ページ
  • 出版社: 新潮社 (2002/08)
  • ISBN-10: 4106026554
  • ISBN-13: 978-4106026553
  • 発売日: 2002/08
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 民俗学者蓮丈那智による隠蔽の種々相と構造, 2011/11/29
By 
(宗像) - レビューをすべて見る
(トップ500レビュアー)   
蓮丈那智の頭の冴えが楽しめる短編集である。
.第一話 秘供養
山奥の風化し易い堆積岩に彫られた五百羅漢の謎である。
その結論は、飢饉による喫人・生け贄の風習でありそれを記憶し隠蔽するためであるという恐るべきものであった。

.第二話 大黒闇
カルトに絡む話である。
「暴力は最後の理性、宗教は最後の処方箋」という象徴的言葉がある。
そして、推理の過程において古代日本人第一世代から青銅器文明を持ち込んだ第二世代、その後鉄器文明を携えて来た第三世代となるがそこには後発組による先発民族の抹殺それに伴う神々の変貌・物語の改竄があるという原型が語られる。

.第三話 死満瓊
三種の神器とは思想であり、あるいは技術のことでもある。現実の器物はこうした思想や技術を使用することを許可したいわゆる免許証のようなものであり、それをなくしても再発行すればいいとの仮説が語られる。

.第四話 触身仏
ここでは、「封印された記憶はしばしば形を変えて甦ることがある」、「悲劇は記憶されなければならない。そして同時に悲劇は封印されなければならない」。
「エジプトのミイラは、やがて来るであろう復活の日に備えて遺体を保存するという考えである。だが、即身仏は違う。生きたまま仏になることで未来永劫衆生を救済するのが目的である。乃ち即身仏は生きている。あくまで、思想的にではあるが」との印象に残る言葉がある。

.第五話 御陰講
ここでは、「後世に伝えてはならぬ、けれども伝えなければならないという二律背反の宿命を背負ったこと」についての伝承の構造について語られている。
また、日本人はマスコミと一般人が競うようにアイドルを作り上げていく。しかし、それと同時にいかにどん底に突き落とすかを策謀する民族である。アイドルは貶められるために作られているとある。

以上、北森民俗学の快感に身を委ねた。
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5つ星のうち 4.0 ここから読み始めた, 2008/4/5
シリーズ1がどこにもなかったから、ここから読み始めた。民俗学へのアプローチが斬新で、納得のできる回答が導き出されている。
クールな女性とそれに翻弄される弟子との対比が面白く、歴史の陰の部分への考察が興味深い。
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5つ星のうち 5.0 人間性に深みが・・・?, 2008/3/16
By 
哲学する河童 - レビューをすべて見る
(トップ500レビュアー)   
「異端の女性民俗学者」が、現在の事件を解決すると共に民俗学上の謎も解明するという蓮丈那智シリーズ第2弾。

前作ではクールで、完全無欠な印象だった主人公が、今作では
犯罪者の汚名を着せられそうになったり、実際に襲撃されたりしてドタバタに巻き込まれるのが印象深い。
それを、人間性に深みが増したと捉えるのか(解説はこの立場で書かれている)、クールなイメージが崩れて蓮丈那智の魅力が薄れたと捉えるのかは、これはもう読者の好みによらざるを得ない。

ちなみに評者は前者で、主人公以外のキャラの設定もより細かくなったこともあって、前作よりも本作の方が数段面白いと思った。
逆に前作のような蓮丈那智が好きな読者は、本作では少し残念な思いをするかもしれない。

前作が気に入った人はとりあえず読んでみる価値はあると思う。
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