ヨーガ・スートラとは、ヨーガについての思想が組織的な形で記載されている最古の文献であり、またヨーガ思想を知るための基本文献である。
本書は、大学でインド哲学等の教授等を歴任した著者が、自らのヨーガ経験をも踏まえて、ヨーガ・スートラに解説をほどこしたものである。
同じような趣旨のヨーガ・スートラ解説書には、スワミ・サッチダーナンダ師のものもあるが、
スワミ・サッチダーナンダ師の書が、「丁寧にやさしく、例となるビジョンを示して、読む者をヨーガ・スートラの理解へと導く」という手法をとっているのに対し、
佐保田師の本書は「厳格な用語法と論理的思考を重ね、現代に通じる磐石なヨーガ理論を提示する」という体裁のものになっている。
本書は、用語法や論理が厳格で緻密な分、難解ということもあるかもしれない。
しかし、ここでの用語法等は、仏教学や心理学でも使われる類のものであり、ヨーガだけでなく関連分野の書を読むためにも役立つものである。
この書は、何度も読むことによって、ヨーガについて湧き上がるさまざまな知的探究心を満たし、深めてくれることだろう。
また、思いついた時に本書を手にし、読むことによって、毎日のヨーガ的生活について、何からの新しいひらめきも得られるかもしれない。
本書は、ヨーガを知的に探ろうとする者にとっては、必読の書といっても過言ではないだろう。