角松ファンの一人として、居ずまいを正して読みました。
”解凍”以降の角松本は4冊。このうち2冊目にあたる2001年発行の「角松敏生 81‐01…thousand days of yesterdays(シンコーミュージック社)」は20周年記念ということでインタビューは勿論、ギター談義や青木智仁氏、浅野祥之氏、友成好宏氏との座談会などなかなかコアな内容でしたが、今回は版元が同じということもあってその正式な続編と言える内容です。
ですが、アルバム一つひとつ、全てについて角松氏自身から語られていることがこれまでの角松本では無かったことです。発表までの経緯、時代背景、(多分)今だから話せることも含め、本当に濃い内容なのでファンにとっては興味津々の内容であることは間違いありません。一例を挙げればアルバム「Prayer」に何故青木智仁さんが参加しなかったのか、という理由が克明に記されています。当時の私なぞは、青木氏が参加”出来なかった”と思っていたのですが…。
30年と言えば、それはもう世の中の移り変わりも色々あるわけで、歴史教科書の一隅にあるような”その年の出来事”がアルバム紹介のページにそれぞれ載っていることにも感慨深いものがあります。だからこれは角松敏生というアーティストのデビューから凍結に至るまでの活動、凍結期間中の活躍、解凍後現在に至るまでの軌跡を追ったクロニクルと言えます。ファンにとって嬉しいのは、あと10年はリアルタイムで活動しないと!と宣言してくれる角松氏の頼もしさ。10年と言わず、その先も角松氏の変遷を見続けていたいと思いました。
現時点での最新作(ベスト盤)「1998〜2010」はリマスタリングされていてもリメイクはしていなかったので、「変える必要が無いんだな」と思っていましたが、やっぱりと言うべきか「リメイクする必要が無いんです」とのコメントに思わずニヤリとしてしまいました。
ファン必読。というか、長く聴いてきたファンには「角松してて良かったぁ」と思える1冊です。