◆「できる」投資家を目指そう
何事も「基本的な練習を繰り返し行うこと」が上達の近道とされています。そうすることで自然と手が動くようになるからです。株式投資の決算書分析においてもまったく同じです。基本事項さえ理解してしまえば、後は「実物の決算書に数多く当たること」です。
数をこなしているベテランは、多くの方が苦手意識を持っている貸借対照表でさえ、ものの数秒で問題点を指摘してしまいます。さらに、決算書からビジネスモデルまで見通すことも可能です。
しかし、いきなり「決算書を読みなさい」といわれても、初心者のうちは“何”を“どう”分析すればいいのかわからないものです。特に、損益計算書は何とか理解できても「貸借対照表で行き詰まってしまい、キャッシュ・フロー計算書までたどりつけない」方が多いのではないでしょうか。
そういった方にこそ、本書の活用をお勧めします。
本書では、苦手意識を持っている方が多いとされる貸借対照表、最近、重要性の増しているキャッシュ・フロー計算書に内容を絞り込み、実物の決算書を用いた演習問題を掲載しています。
「基本的な問題を繰り返し解く」トレーニングを行うことにより、決算書を分析したうえで、自ら投資判断を下すことのできる投資家へのレベルアップを目指してください。
◆本書の構成
第1章は、バランスシート(貸借対照表)そのものの見方を取り上げました。貸借対照表に苦手意識を持っている方も少なくないようですが、ここは「習うより慣れよ」です。8問の演習問題にチャレンジすることにより、慣れていきましょう。
第2章は、清算価値分析です。清算価値分析ができれば、あなたもバリュー投資家の仲間入りを果たすことができます。2問の演習問題にじっくり取り組んでみてください。 第3章は、経営分析です。6問の演習問題を通じて「良い会社、悪い会社、普通の会社」の区別ができるようになれば、初心者レベルを卒業できたといえます。
第4章は、キャッシュ・フロー計算書の分析です。最近注目されているキャッシュフローについて理解を深めておきましょう。6問の演習問題を解くことにより「どのようなキャッシュフローの会社に投資すべきか」判断できるようになりたいものです。
第5章では、本書のまとめ的な内容として、キャッシュフローからバランスシートの変化を読む方法を解説しました。この考え方ができるようになれば、銘柄分析の時間を短縮でき、たいへん便利です。演習問題は3問用意しました。
以上をマスターできれば、貸借対照表、キャッシュ・フロー計算書は完璧といえるでしょう。未だに、売上と利益(損益計算書)しか見ていない大多数の投資家に差をつけるチャンスです。
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