赤塚不二夫氏やみなもとたろう氏がデフォルメの強い白い絵に突如劇画風の絵を載せる技法を発明されてから早40年(?)、全編劇画調の絵でギャグを描く作家さんも珍しくありませんが、本作はその中でも面白い作品です。
自転車漫画や宮部みゆきさん原作の時代劇画、そして麻雀劇画で健筆を奮っていた菊地昭夫氏がまったく麻雀をやった事の無い(そして今後もやるつもりの無い)異化作用の達人原作者一条マサヒデさんと組んだ本作はその開き直った出鱈目振りと菊地氏描く髪型が特徴的なバロン吉元氏や井上雅彦氏の絵を彷彿とさせる主人公の無表情演技によって大いに笑わせてくれます。
毎回、主人公が訪れる雀荘ではローカル・ルールのとんでもない麻雀をやっていると言う設定に時々他のエピソードを絡め、幕間には楽しいおまけの四コマ「角刈りの四コマ」を挿入するサービス精神で、最後は歴代スポーツ&格闘漫画のパロディにより2巻で終わった潔さも中々の物でした。
現在ではNEMESIS誌で連載中の長沢克泰氏とうどん氏のユニット『長沢克泰うどん』の『巨悪学園』と並ぶ重い絵のギャグ漫画でした。
私も麻雀は殆どやりませんが、作中で恐ろしく間違っている事が起きている事だけは充分理解できましたので、麻雀未経験者の方でも大丈夫だと思います。
因みに作画の菊地昭夫さんはamazon内で「菊池昭夫」と誤った名前で二重登録されており、検索するとそれぞれに違う作品がヒットする様になってしまっています。
氏の過去作品を検索・ご購入の際はご注意を。