何故著者は、観覧車という不思議な空間と時間を与えてくれる乗り物に
魅せられたのだろう。これが私の持った最初の疑問だった。この回答は、26P〜28Pにある。先輩の観覧車ファンの依頼、米国留学中に発見した書籍「図版で見る観覧車の歴史」、そして、観覧車の心優しいオーソリティであるノーマン・アンダーソン教授との出会い・・・。人生を賭けてもいい偉大な趣味との出会いには、色々な縁が必然的に絡んでくる。(私の場合もそうでした。)観覧車の魅力に引き込まれる著者は、「観覧車通信」東京諸局長就任し、古今東西の観覧車の資料集めに奔走することになる。その結果が本書だ。観覧車についてのすべてがぎっしりとそれも詳細な図版・データ付きで載っている。観覧車の大図鑑であり、クロニクルでもある。著者が本書を書き上げたことで、観覧車は真の「遊園地の女王」になったのだ。
「観覧車」は秋の季語。「秋風や人吸ひて吐く観覧車 (鈴木亮哉)」
という俳句がある。みんな観覧車が大好きなのだ。多くの方に是非読んでいただきたい。