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親族の基本構造
 
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親族の基本構造 [単行本]

クロード・レヴィ=ストロース , 福井 和美
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

 のちに構造主義と呼ばれる手法を用いて、インセスト禁忌、交叉イトコ婚などの問題解明に挑んだ古典的名著。レヴィ=ストロースの原点にして、20世紀の哲学・思想に一大衝撃を与えた野心的労作を、意欲的で大胆な新訳で待望の復刊。

内容(「MARC」データベースより)

婚姻規則、親族分類法、特権・禁止体系は同一の現実の、つまり当該体系の構造の、互いに不可分な側面をなすことを明らかにする。民族学・文化人類学の古典の新訳。

登録情報

  • 単行本: 912ページ
  • 出版社: 青弓社 (2001/01)
  • ISBN-10: 4787231804
  • ISBN-13: 978-4787231802
  • 発売日: 2001/01
  • 商品の寸法: 21.6 x 15.8 x 5 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 未開社会の観察研究から、人間社会を理解するための画期的な視点を与えた原典, 2010/10/14
By 
石岡岩石 - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 親族の基本構造 (単行本)
 本書は、親族の基本構造の解明に関する専門書である(初版1947年、本書は1966年の2版の訳)。内容は厖大で詳細にわたり、代数学や置換群理論まで出てくるから小生のような一般読者だけではなく専門家もきちんと読んだ人は少ないのではないかと思われる。しかし、名著といわれる原典を一部分でも良いから読んでみると、そこにはいつもなにがしかの新しい地平が開示されてくる。

 単純に考えると、親族とは親子から始まる血縁関係にある人々で、配偶者はもともと他人となるのだが、どこまでが親族でどこから他人なのだろう。この問いの意味をよく考えてみると、人間社会を成立させている原理に対する問い、換言すると自然状態と文化的状態を区分する原理に対する問いに行き着くことが分かる。本書は、親族の基本構造の解明という側面から、この問いに答えようとしたものだとも言える。

 解明の方法は、主として未開社会の観察と観察結果に対する著者独自の解釈法である。観察は、著者自身の体験もあるが大部分は他者の厖大な研究論文等であり、独自の解釈法とは、構造主義に基づいたものである。構造主義については、本書においてソシュール言語学との直接的関連性が述べられてはいるが、人類学についてどのように適用されているだろうか。多分それは、多様な未開社会における現象や時には旧約聖書や神話の記述との間に、分析された要素間の因果関係や継時的進化論などでは捉え損なうような、共通する普遍的なもの、構造がある、というようなものである。

 この構造を直観する部分が著者の天才的なところで、例えば、前述した問いに対しては、数多ある関連的な社会現象の中からインセスト禁忌を取り出してその本質を抉ることで、その答えに迫ることが出来る、と考えたところなどは冴えたる部分である。因みにインセスト禁忌は生物学的原理に由来するものではなく(もしそうなら、社会が禁忌を作る必要もなく守られるから)、生物学的なのではなく、いわば社会的インセストが禁止されるという構造に本質がある、ということになる(著者は、社会は開かれているという本質を持ち、閉鎖されたそれは存在できない、と洞察したのかもしれない)。

 著者の結論を述べれば、先ほどの問いに対する答えは、なんと「女性の交換」である、というものである。それにはいくつかの説明がいる。婚姻の本質は交換にあり、婚姻の形式は交叉イトコ婚(性の異なる兄弟姉妹の子供達同士の結婚)であって、交換は互酬構造に基づいていること、女性は交換対象であって、しかも財で代替できない本質的価値を持ち、完全に記号と化してしまう語とは逆に、記号でありつつ同時に価値でもあり続けるものである。こう言われても、普通はピンと来ないが、数多の未開社会の奇異とも思える実例を知り、その構造が現代にも存在するという事に気付くだけでも面白いと思う。
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5つ星のうち 5.0 まるで本格推理小説の解決編のような。, 2012/1/7
レビュー対象商品: 親族の基本構造 (単行本)
 残念ながら「社会」や「文化」に対する我々の社会の常識的な理解のあり方は、19世紀社会進化論の視点に「曖昧な自然科学」――自然科学が曖昧なのではなく、自然科学に対する一般的な知識が曖昧なのだ――という味付けを添えただけのものである。インセストタブーに対する理解でさえ、「遺伝障害」という解釈が一般的であるのはその典型だろう。そのことはとりもなおさず文化人類学が確保した資料及びその思考法が、専門家の領域を越えて広く知られていないという理由による。文化人類学の用語としては殆ど唯一、マードックの「核家族」がかろうじて義務教育で教えられているに過ぎない現状がそのことをありありと示している。社会の「知」の基礎形成を担う義務教育に携わる者達自身の「知」の地平がこの数十年、全く前進を見ないのは実に怠慢である。少なくとも彼等は間違いなくレヴィ=ストロースという、あまりにも偉大な名を知らない。

 発想の転換、視点の変更ということが「知」においていかに有効であるか、という「対象に対する姿勢」のみならず、そのことによって見えてくる「親族」のあり方もまた驚きに満ちている。インセストタブーは禁止である。禁止ではあるがそれは「〜するな」というと同時に「〜せよ」という命令でもある。「家族」とは自明な実体ではなく、インセストタブーにおいて初めて立ち上がる「領域」である。「母方オジ」はその「領域」の構成原理として必須な要素である。交叉イトコ婚は「目的」ではなく「結果」である……。レヴィ=ストロースのほぼ一世紀にわたる「知」の実質的な出発点。
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5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 現代思想の必読書, 2008/11/24
レビュー対象商品: 親族の基本構造 (単行本)
ストロースのその後の仕事もこの本の前では色あせます。高価で長大な本ですが,訳がよく,そんなに読みにくくありません。 一見無意味な婚姻規則に潜む明確な構造を明らかにし,その構造により可能になる「女の交換」(による他者とのコミュニケーション)が言語の交換に匹敵する文化の基本条件であることを凄みをもって示しています。 久しぶりに打ちのめされました。
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