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編者の斎藤氏は「親密圏」を「具体的な他者の生への配慮/関心をメディアとするある程度持続的な関係性」とさしあたり定義する。本書全体を通して、そうした他者たちとの「間」にある・で生きることの意義が、批判も含めて多様な角度から論じられている。
特に目立つのが、家族や性愛などをフェミニズムやゲイ(クイア)の立場から検討する論考である。「個人的なものは政治的なもの」というスローガンをかかげて邁進したフェミニズムが、力を発揮する領域なのだ。もっとも、「私的(個人的)なものは、やはり私的(個人的)なもの」という思想がフェミの一部で受け入れられつつあることへの危機感も感じられる。むろん「家族」や「性愛」を特権化して語ることの誤りは本書でもくり返し指摘されてはいるが、しかしそれらが「親密圏」を云々する際に避けようのない論点であることが、明確に示されている。
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