親が死ぬまでに(別居を前提に)あとこれ位しか時間がない、それまでにこのようなことをしてあげよう、という素朴だが素晴らしいコンセプトで作られた本。親の肩を揉んであげる、背中を流してあげる、旅行に連れていく、など、なるほどという感じ。
ただ、しかし、読後の疑問もいくつか残る。55というタイトルだが、やってあげることが55個もあった感じがしない。同時にできることも多いし自分にはあてはまらないこともある。また逆に55個もあったら多分出来ないだろう。55という数字は、一定の分量の本を売り出すためのテクニックに過ぎないのかも知れない。また、55個用意されたホロリと来る文章は、誰が書いたのだろう?各文章に何歳男性とか添えられているものの一般公募していたわけじゃないし、文体がどれも良く似ている気もする。夢中で読んでいるときは感じないのだが、後で「少し商売に乗せられたかな?」という『一杯のかけそば』(少し古いけど)の読後に似た感覚を持った(この辺の感覚は、人によりまちまちだと思うが)。