まず本を手にした時に本の帯に、目の見えない著者河野さんの手書き文字があったので大変驚きました。この本は、淡々と美しい文章で日常生活を書き綴っていますが、河野さんが自分の生活を心から楽しんでいる様子が手に取るように分かりました。見えない方の生活を見える者が想像するとき、聴覚や嗅覚や触覚といった他の感覚がそれを補って生活しているのではと単純に考えてしますが、河野さんの文章を読むと、そういったすべての感覚と心の目を使って、非常に深くて豊かな世界を‘見ている’のが解りました。目が見えるから‘見えていない’世界があることを思い知らされました。大変感銘を受けました。