既刊のシリーズに比べると随分落ち着いた見仏ぶりで、お寺に関わる人達に対するマナーに配慮がなされているように感じられました。
仏像そのものに対しても初期の頃のような大ハシャギしながら見仏している姿はあまりなく、主観的な表現も控えめです。
独自視点の鋭さには相変わらず感心させられるのですが、なぜか淡々と見仏している印象です。
既刊シリーズのような、いとうせいこう氏の仏像に対する感情むき出しで暴走気味のアツい文章は控えめで、みうらじゅん氏との紀行文に比重が置かれています。
みうらじゅん氏のイラストは相変わらず炸裂しているので、全体のバランスがとれ、まとまっています。
有名なお寺もたくさん紹介されていましたが、「見仏記」を読むと改めて「仏像を見に行きたい」という気にさせられる筆力と画力は健在。
勿論、両氏の「珍道中ブリ」も相変わらずなので、実際にお寺に行けなくても紀行文として十分に楽しめる内容です。
そういう意味でも最良のガイドブック、まさにゴールデンガイドです。