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見る脳・描く脳―絵画のニューロサイエンス
 
 

見る脳・描く脳―絵画のニューロサイエンス [単行本]

岩田 誠
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

神経内科医の臨床経験からうかびあがる、ピカソ、モンドリアンたちの視覚世界。

内容(「MARC」データベースより)

脳科学において最近わかってきた視覚認知の脳機構のしくみが、実は何十年も前から画家たちの直感によって明らかにされていた? 神経内科医の臨床経験からうかびあがる、ピカソやモンドリアンたちの視覚世界の秘密。

登録情報

  • 単行本: 196ページ
  • 出版社: 東京大学出版会 (1997/10)
  • ISBN-10: 4130633147
  • ISBN-13: 978-4130633147
  • 発売日: 1997/10
  • 商品の寸法: 21.2 x 15.2 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
私は絵を描きます。
ですが、上手くありません。
年を経るごとに、自分の絵の稚拙さに挫折感を覚えて臍をかみ、上手い人はなぜ描けるのだろうと、それが不思議でしたが、本書を読んで、その謎が解けました!

脳の部位で、”見る”(或いは、評価する)部分と、”描く”部分は違うんです!!

筆者は、脳に部分的あるいは局所的損傷を負った被験者に対して自ら行った実験と、他の学者が行った実験結果を取り混ぜながら、緻密に脳という精密な”機械”の各部位での役割を明らかにしていきます。

損傷した部位によって、認識できているのに描くことができなかったり、その部分の脳の役割が章を追うごとに分かっていきます。

そして、わかったこと。
モーツアルトの作品を先駆者的に理解できながら、自身は作品にすることができなかったサリエリのように、インプットとアウトプットは別物だということ。
それから、インプットは年齢を重ねればある程度習熟するものの、アウトプットは、訓練と、そして才能が、もしかしたら必要なのかもしれないということ。

誰もが画家になれるわけではない。
だが、誰しもが幼少の頃は無邪気に絵を描く。

その矛盾に答えてくれるのが、この本です。
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By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
音楽家の巧拙がその聴覚の機能の良し悪しに因らないように、
画家の巧拙もまた、その視力機能の良し悪しによるものではない。

感じるのも脳、描く手や足や口を動かすのも脳。
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5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 西岡昌紀 VINE™ メンバー
形式:単行本
 かつて、アメリカの哲学者ジョン・デューイ(John Dewey:1859-1952)は、人間が持つ優れた視覚的な記憶力に注目し、人間が持つ高い視覚的な記憶力こそは、人間を他の動物の間の決定的な違いである事を指摘した。(ジョン・デューイ著『哲学の改造』岩波文庫参照)即ち、他の動物よりも、視覚的な記憶に優れた人間は、例えば、空の雲を見て、それを過去に自分が見た物の記憶と比較し、「あの雲は、人の顔に似ている」等と、考える能力を持って居る事、そして、それこそが、人間の特有の能力である高い思考能力の基礎である事を、デューイは、指摘したのだった。
 デューイが、この事を指摘した20世紀前半、脳に関する科学は、まだ、黎明期と呼ぶべき段階に在った。しかし、今日の進んだ脳科学は、様々な研究によって、デューイのこうした人間観を裏付けつつあると、私は、思ふ。即ち、今日の脳科学は、「視覚的物体認識」と呼ばれる脳機能が、霊長類を特徴ずける物である事を明らかにして居るが、絵を見、描くと言ふ行為こそは、霊長類の中でも、特に人間において顕著に発達した、その「視覚的物体認識」の為す技(わざ)に他ならないのである。
 本書の内容は、一口に言げば、デューイのそうした人間観を、今日の、最先端の脳科学によって裏付ける物である。即ち、絵を見る、絵を描くと言ふ事が、人間の脳のどの様な構造と働きによって行なはれるのかを、多くの図や、症例と共に解説した、極めてレベルの高い一書なのである。
 著者の岩田誠教授は、頭痛などの権威として高名な、日本を代表する神経内科医である。この為、脳梗塞患者に見られる空間認知の変化の観察など、心理学者や生理学者とは違った視点から、脳が絵を見、描く仕組みを分析して居る点が、医学以外の分野で脳研究に携わる人々や、その他の脳に関心を持つ読者には、興味深いのではないだろうか。
 日本を愛したデューイは、21世紀の日本で、この様な本が書かれた事を喜んで居るに違い無い。

(西岡昌紀・神経内科医)

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