商品企画の仕事をしているので、アイデア出しの参考になるかと思って購入しました。
元電通のクリエイターで、金沢美術工芸大学の視覚デザイン教授の著者が、広告ポスター
等を例にとりながら、ヴィジュアル作品を生み出すにもアイデアトレーニングが必要だと
述べ、そのためのトレーニング方法を説明しています。
どちらかというと、私のように企業で商品企画に携わっている人向けというよりは、
芸大で広告将来クリエイティブの仕事に就きたいと思っている学生さんや、新しい
授業の方向性を模索している学校関係者向けの一冊のように感じました。
確かに、企業広告制作の仕事であった場合、デザインにもアイデアが必要なのは当然
です。好きなものを作っていい芸術作品ではなく、アウトプットの方法は自由としても、
企業のニーズにロジカルに答えることが要求されます。
そうしたことを、大学にいるうちに学ぶのは非常に有意義だと思います。ですから、
そういった職業に就きたい学生さんや、トップクリエイターを輩出したいと考えている
学校関係者なら一読の価値はありそうです。
ただ、商品企画にはもともとアイデアが必要で、そのためのトレーニング方法は他の
類書でたくさん出ているため、特に目新しさが感じられなかったことと、本の中での
著者の主張が、本の装丁に生かされていない感を受けたので、この評価としました。
もっとインパクトのある装丁にした方が、作者の主張が伝わりやすいと私は思いました。