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覇王の家〈上〉 (新潮文庫)
 
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覇王の家〈上〉 (新潮文庫) [文庫]

司馬 遼太郎
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

徳川三百年―戦国時代の騒乱を平らげ、長期政権(覇王の家)の礎を隷属忍従と徹底した模倣のうちに築き上げた徳川家康。三河松平家の後継ぎとして生まれながら、隣国今川家の人質となって幼少時を送り、当主になってからは甲斐、相模の脅威に晒されつつ、卓抜した政治力で地歩を固めて行く。おりしも同盟関係にあった信長は、本能寺の変で急逝。秀吉が天下を取ろうとしていた…。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

司馬 遼太郎
1923‐1996。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた’60(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を一新する話題作を続々と発表。’66年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞を受賞したのを始め、数々の賞を受賞。’93年には文化勲章を受章。“司馬史観”とよばれる自在で明晰な歴史の見方が絶大な信頼をあつめるなか、’71年開始の『街道をゆく』などの連載半ばにして急逝。享年72(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 376ページ
  • 出版社: 新潮社 (2002/05)
  • ISBN-10: 4101152381
  • ISBN-13: 978-4101152387
  • 発売日: 2002/05
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 是非ご一読を, 2003/10/14
By カスタマー
レビュー対象商品: 覇王の家〈上〉 (新潮文庫) (文庫)
家康の人生は長いので、全部網羅しようとすると、とんでもない量になってしまう。ダイジェスト版のような形になるのは仕方のない事。
司馬遼で言えば、この「覇王の家」と「関ヶ原」「城塞」を全部よんで、はじめて家康の全貌がぼんやりとだがわかってくるのだと思う。

上巻の後半から下巻の後半まで、ほぼ5分の3を小牧・長久手の戦いとその前後に費やしており、両決戦の詳細が非常によくわかるようになっている。

この作品は家康と三河の武士団の性格を詳述することで、この性格が後年の江戸武士、更には現在の日本人の性格の原型になったのだということを知らしめてくれる。

日本人的性格の良い点も悪い点も、その極端な例をこの作品の中に見る事ができる。

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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 「狸親父:家康」の形成方法?, 2006/11/6
レビュー対象商品: 覇王の家〈上〉 (新潮文庫) (文庫)
徳川家康が幼少期を「人質」として過ごしたことは有名ですが、

その生活の中で、家康は後の彼の基礎ともなる性格を築いていきます。

「狸親父」として有名だった家康は、実はとても「臆病者」であったと描かれています。

「臆病者」であるからこそ知恵をめぐらせ、家臣団の団結を第一に考え、

そして、武田信玄から様々なことを学んでいきます。

たとえば、軍略も軍法もしかり。

秀吉の傘下に収まることを潔しとせず、ギリギリ限度いっぱいまで戦います。

それが小牧・長久手の戦いであり、「勝ち目」が出るまで決して自分からは仕掛けない。

後に、家康の譜代であった石川数正が秀吉のもとに出奔しますが、

その裏には三河武士の恐ろしいほどの泥臭さと、固執、そして猜疑心があり、

決して中央のことに興味を持っていないとも断言できそうな勢いです。

そんな風土が基礎にある徳川幕府が閉鎖的であったのは当然のような気がします。

本書は小牧・長久手の戦いを中心に、家康の考え、家臣の統率術などが描かれていますが、

「狸親父」の形成方法と言えなくもありません。

腹黒い家康はあまり好きではありませんでしたが、

別の見方から見させてくれた本書によって、わりと好きになりました。
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17 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 徳川家康という人, 2005/6/16
レビュー対象商品: 覇王の家〈上〉 (新潮文庫) (文庫)
徳川家康。信長や秀吉のような天才ではないが、並外れた忍耐強さ、模倣主義、自己抑制力、といった性格で天下を制した、一種の異常人。そんな家康とその麾下の三河軍団を、本作では成立から台頭まで深く、鋭く分析しています。

本作を読むと、徳川体制が自分たち日本人に与えた後天的な影響が計り知れないほど大きいということがよくわかります。閉鎖的な体質、儒教的道徳観念などといった現代まで続く日本人の性格や特徴のほとんどが徳川体制によって植えつけられたものであったことを知り、驚きを持って読み進みました。

既に徳川体制の崩壊から百五十年の月日を経て、ここ最近は個々の才覚や野望が評価される実力主義の時代になってきています。そんな中でも、無意識ながら日本人には徳川的な性格・価値観は根強く残されており、そしてそれは今後も数百年の永きに渡って自分たちの中で生き続けていくものだと思います。

司馬遼太郎が「現代日本人の祖」とも言える家康をこうした形で描いたのは、そのルーツをよく知ることによって日本国家、民族の更なる飛躍を期待した、という点が濃厚にあると思います。逆に小説としての娯楽性はほぼ皆無で、司馬作品の定番である女性もほとんど登場せず、登場したとしても政治の要素としてのみ描かれるほど。全編を通してかなり硬派(?)で地味な内容ですが、司馬遼太郎の懐の深さを改めて感じることができる一冊でした。

なお、本作では家康が今川の人質として過ごした幼少期から小牧長久手での秀吉との戦いまでを描いており、関ヶ原や大坂の陣についてはまったく触れていません。"関ヶ原"、"城塞"などとあわせて読むことでより一層楽しめて、知識を深められると思います。

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