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主人公は主に市井の人々の中でも江戸・大阪などに住む裕福な町人。極貧の人や農民・工人は登場しません。西鶴の生活圏が見えます。そういえば「好色一代男」に登場する女郎も、最上位の太夫がほとんどでした。
しかしこれは西鶴が最下層の人の暮らしを知らないのでなく、読者層を都会の裕福な町人に絞り、マーケティング戦略の一端として、主人公を限定したのかもしれません。
諸国はなしには、怪異もの、人情もの、おもしろ話など様々。
中でも心に残るのは「水筋の抜け道」。主家の女房の悪心で、顔にやけどを負わされたため恋人とのことを諦めて若狭の海で入水自殺した若い女性。その死体が奈良の井戸から出てきた、という。
話の舞台が若狭、また水脈に関した話ということで、なんとなく八百比丘尼を連想させます。
この「世間胸算用」もこのシリーズで出ています。こちらもファン必見!
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