私は30代半ばですが、子供のころリアルタイムで観ていました。
他の方も口を揃えてレビューするとおり、西遊記ドラマものは現在までさまざまなキャスト・バージョンで放映されますが、それらの原点であり文句なしに最高傑作と言ってよい出色の完成度です。
10億円という制作費と当時の最高水準の技術を駆使して、中国ロケを交え原作の西遊記をなるべく忠実に追いかけていますよね。もちろん、CGもない時代だから、背景セットの作りは稚拙でバレバレですが、脚本・キャストのレベルが相当に高いため、気にならない。そればかりか、かえってバレバレなセットがドラマのアクセントになっているとも思えてきます。
なにせ俳優陣がすばらしい!香取慎吾版の西遊記は悟空中心の物語展開だから、ウッチャンと伊藤惇史はまるきり脇役…。しかも役が作り込まれてなくて、香取慎吾は香取慎吾にしか見えなかった。かろうじて深津絵里はいい線いって演じてたかなぁ。とにかく「なまか」というキャッチフレーズだけが一人歩きって感じでした。
けれどもこのオリジナルでは、堺正章、岸部シロー、西田敏行の3人の演技が良いので、アドリブ中心の掛け合いにリズム感があってメチャおもしろい!脚本も時代に色あせない作りになっているので、古さをいっこうに感じさせません。だいたい3人がケンカになると「なんだよっー、この○○ザルッ」、「なんだとーっ、この○○ブタッ」という具合で、とにかくその罵るセリフがスピード感があって笑えます。
なによりも、夏目雅子さんがキレイ! 頑固で信念の人だけど無鉄砲という役柄を見事に演じきっています。助けてあげなきゃと思わせるようなそのか弱さに魅了されますね。
ぜひ、同世代でない人にも観てほしい日本ドラマ史上の至宝ですよ!