白州正子が西行の足跡をたどって書いた西行論。
西行を「数奇者」としての視線から描いていて、出家人、宗教者としてはとらえていません。そもそもはじめから白州氏は「数奇者」でなければ、興味はわかず、本書の存在自体がなかったかもしれません。
かといって、「歌論」ばかりではなく、西行に歌をよませた当時の政治背景などにも、言及しておられ、総合的にすばらしく完成度のたかい西行論になっています。
また、白州氏自身の歌を感じ取る感受性と、幅広くかつ深い理解が伺え、白州氏の「数奇者」の程度も相当のものだとおもいました。
すごく勉強になりました。西行自身はもちろんのこと、和歌に興味がある方、平安時代から鎌倉にかけての歴史に興味がある方、読んでみてください。
とても読み応えがあり、白州氏に感謝したいぐらい勉強になります。
「一句ひねりたくなる」気分になってしまいました。