遂に、戦前篇まで購入してしまいました。最初はとっつきにくいものばかりでしたが、本書にこそ、双葉氏の本当の真髄があると思えた瞬間、僕には生きてまいりました。素晴らしい批評の数々はもちろんですが、古い映画には無縁である僕ら若い世代には、本書を読んでから突入できます。現代の映画より、その批評内容はより具体的で、ある意味鮮明です。全く昔から感性が変わらない・・・、その心のフィルターは何なのか、といった事まで、実に生き生きと描かれております。フランク・キャプラ監督の『失はれた地平線』・・・。この映画、余り知られていないのかもしれませんが、僕は、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』を見て、この映画のパロディかと思いましたし、もしかしたらルーカスもスピルバーグも、この映画を相当見たな、かなり研究したな、と思いました。古典の価値がこういったところにもあるとも思います。もはや、映画の哲学書はこの本書以外ないと確信しました。素晴らしいの一言です。