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西南の嵐―銀座開化おもかげ草紙
 
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西南の嵐―銀座開化おもかげ草紙 [単行本]

松井 今朝子
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

旧勢力の一掃を企てる政府は西郷隆盛を挑発し、ふたたび天皇家を担いで決戦に臨んだ。最後のサムライ、久保田宗八郎にもついにその時が訪れた…。明治の一大分岐点、「西南戦争」を描く大好評シリーズ完結篇。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

松井 今朝子
1953年、京都府生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了後、松竹株式会社に入社、歌舞伎の企画制作にたずさわる。松竹を退社後、歌舞伎の台本や演出、評論などを手がける傍ら、1997年『東洲しゃらくさし』で小説家デビュー。1997年『仲蔵狂乱』で時代小説大賞、2007年『吉原手引草』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 220ページ
  • 出版社: 新潮社 (2010/09)
  • ISBN-10: 4104742031
  • ISBN-13: 978-4104742035
  • 発売日: 2010/09
  • 商品の寸法: 19.6 x 14 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ぜひ最初から 2010/12/24
By 倭寇
Amazonが確認した購入
NHKの『週刊ブックレビュー』で紹介され、評者全員が高評価だったうえ
「これ、前の話があるんですよね」
「そっちから読みたかったな」
と盛り上がっていたので、それならと著者の江戸を舞台にした作品を何冊か読んでから
『幕末あどれさん』に始まるこのシリーズに取り掛かり、とうとうこの完結編に。
その順番で読んでよかったです。
他シリーズの並木拍子郎と同じ境遇なのに、こちらの宗八郎の背負うものはひどく重い。
まずそのことから「ほんの少し生まれる時期が違うだけでこれほどの差があるとは」と
今の日本の若者たちの苦しみと重ね合わせて読むことができました。

江戸が終わり、明治が始まる。
予想外の出来事に右往左往する幕臣やその家族、江戸の人々。
官軍側にいながら武士というアイデンテティを否定され反乱をおこす人々。
近代日本の歩みの影に、埋もれて消えて行った多くの名もない人生。
混乱期にうまくやれる人は一握り、大半は負け組になるのだ、と
今の日本に生きるものとして苦いものも感じましたが、それでも
思いもよらぬ運命に翻弄され、大切なものを失い、深く傷つき、絶望しても、
人は生きていかなければならない。
歴史はそうして続いてきたんだということにあらためて思い至ります。

まとまったお休みが取れたら、ぜひ
『幕末あどれさん』から『銀座開花おもかげ草紙』シリーズ三部作まで四冊、
一気読みをおすすめします。
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By スイート・サイエンス トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
銀座開化おもかげ草子シリーズ3部作の最終話。

このシリーズの魅力は、明治初期の激動する社会を背景に、魅力的な登場人物が各々の立場や矜持を貫いて生きている姿が描かれており、かつそれが松井氏ならでは粋で味わい深い筆致の短編連作方式となっているため、一話一話をじっくり楽しめるようになっているところだ。

本書の背景はタイトル通り西南戦争であるが、その中で主人公の宋八郎は比呂との別れを経験し、仇敵の石谷蕃隆との決着もつけられる。決着方法はやや意外であったが、これはこれで納得感があった。

一方やや納得がいかないのがここで終わっていいのかということだ。明治という新しい時代に馴染めない宋八郎が今後どのように折り合いをつけていくのか、鵜殿綾との関係は進展していくのか。自分は本書が宋八郎という男の成長物語でもあると勝手に思っていたので、新しい時代に腹をくくって逞しく生きていく姿を見せてほしかった。

野暮と言われるかも知れないが、松井氏には是非とも更なる続編を希望したい。
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