中央公論社 世界の歴史シリーズの10巻で、西欧中世史を扱っています。この書では、
ゲルマン民族が大移動してきてから、ルネサンス前までを中世としています。
内容は、「西欧中世文化史」と題しても良いほど文化に力を入れており(経済含む)、
政治史や戦争には全くと言っていいほど触れていないという、シリーズものの中の
一冊としてはおそろしく大胆な構成です。
とはいえ教皇名や王名は出てくるので、政治史を知らないと時代的に混乱するのは
必至だと思います。
西欧中世史を初めて、または久しぶりに読む方は、政治史を扱った歴史書を別途読
んでおいた方が良いでしょう。(僕も家にあった本を慌てて読み直しました。)
そして、こういう構成だからこそできた事として、キリスト教史や経済史を深く細か
く扱っていますので、通常の西欧中世史書を読んでいれば、追加知識として、西欧
中世の深い理解につながると思います。