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25 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
初心者から専門家まで満足できる解説書,
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レビュー対象商品: 複雑ネットワークの科学 (単行本)
近年,「スモールワールド」や「スケールフリー」といったキーワードが広く認知され,現実のネットワーク(複雑ネットワーク)の持つ不思議な性質の重要性と面白さが理解されるようになってきたように思われる.本書は,各界から注目を集めている,この複雑ネットワークに関して詳説した,初心者から専門家まで満足できる解説書である.複雑ネットワークに関する類書は訳書ながらいくつかある.しかし,有名なバラバシの「新ネットワーク思考」や,ワッツの「スモールワールド・ネットワーク」をはじめ,それらは主に一般人向けに書かれており(もちろん,これはこれで良く,認知度を高めた功績は言うまでも無いが),これからこの分野を学ぼうとする学部生や大学院生にとっては物足りない面があった.そのため,もっと深く学びたい人は,いきなり玉石混交の論文や書籍の山に分け入らざるをえなくなる.一方,本書は,初心者にもすんなりとポイントを分からせてくれるだけでなく,もっと先のところまで連れて行ってくれる.数学的な観点にも関心がある人には,ところどころに付けられたドクロ(!)マーク以降も読み進めば,最先端の研究内容や手法まで理解できるようになっている.また,適切に選ばれた参考文献リストは,更なる学習の良い導きになっている.この分野をまずはざっくりと,しかし既存の書籍よりも深いレベルで理解したい人から,これからこの分野の研究に参入しようとする学生や研究者まで,幅広い読者が満足できる本であろう.
45 人中、41人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
バラバシ本、ワッツ本、ブキャナン本を読んで、複雑ネットワークに興味を持った方にお薦め,
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レビュー対象商品: 複雑ネットワークの科学 (単行本)
複雑ネットワークに関する一般向けの解説本(バラバシ「新ネットワーク思考」、ワッツ「スモールワールド・ネットワーク」、ブキャナン「複雑な世界、単純な法則」)を読んで、もう少し具体的な数学/モデルを交えながら理解したいという方にお薦めできます。数式入りなので、大学理数系の人向けの本だと実際に読んでみて感じました。数式をいじるところは、中にはかなり歯応えがあるものもあります(途中の変形をすっ飛ばししたところもあります)。序文では「理数系に興味をもつ高校生でも理解できるかも」とありますが、ゆとり教育で得られた自由時間で大学の数学をかじった【スーパー高校生】でないとフォローは難しいでしょう。(今時の日本に何人居るんでしょう?) とはいえ、数式でどんな結論を得たのかという説明はうまくなされているので、上で挙げた一般向け解説本で得られた知識を、更に具体的に、より深く理解する助けになります。 例えば、ネットワークのモデルが数多く紹介されています:完全グラフ、格子・サイクル、木、ランダム・グラフ、一般化ランダム・グラフ、スモール・ワールド(ワッツ・ストロガッツ)、BAモデル(バラバシ・アルバート)、適応度モデル、頂点非活性化モデル、 SW頂点非活性化ネットワーク、階層的モデル、閾値モデル。現実のネットワークの特徴(大きなクラスター係数、小さい平均頂点間距離、次数分布のベキ乗則)に対応しそうなモデルとしては、最後に上げた3つという現時点での結論は、大変参考になりました。(上の一般向け解説本では得られなかった情報です) 複雑ネットワーク上の物理現象(パーコレーション(浸透)、結合振動子(同期/非同期))についても言及されています。この手の話は、まだまだ理解がなされてないところも多いらしく、まさにHOTな話です。その辺の理解が進むと、ニューラル・ネットワーク(脳)、遺伝子のネットワーク、タンパク質の化学反応のネットワークなどで起きる物理化学現象(情報伝達、同期など)の理解も深まる期待も出てきますので、この分野の今後の進展に目が話せません。そんな話題について行くときの言葉を理解するためのとっかかりとして、本書は非常に役に立つと思います。
17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
授業を受けているようで、独学者には有難い本,
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レビュー対象商品: 複雑ネットワークの科学 (単行本)
本書を手に取ったのは、同じ著者らによる『「複雑ネットワーク」とは何か』(以下「新書」と表現)が非常に面白かったからである。読む前は、本書を一般読者向けに書き直したものが新書なのではないかと思っていたが、そういうわけではなかった。ポイントのおきかたも違うし、執筆の際の狙いも異なるのだと思う。以下では、新書との比較という観点から、本書についての感想を記す。新書の目的が複雑ネットワークという概念そのものの紹介にあったのに対して、本書では、主要なネットワークモデル(スモールワールドモデル、BAモデル、階層的モデル、閾値モデル、等)の性質(平均頂点間距離、クラスター係数、スケールフリー性、ネットワーク構造の規則性、等の諸側面)の解説に重点をおいている。 特に、これらのモデルの数理的性質について考えたり、そこから何かを演繹する際に、実際にどうやって考えるのか、その実例を示す、という点に力を注いでいるように感じた。そのため、新書では数式は一切登場しなかったのに対して、本書では、数式を用いた具体的な記述がしばしば登場する。これは、ある意味、授業を受けているような感じで、ネットワークの科学を専門としない読者で自分で考えてみたいという人には有難い(ただし、数式の出てくる節を読み飛ばしても続きを理解できるように配慮されているので、数式を苦手とする読者も安心である)。 主要なモデルの解説の後に、パーコレーション、コンタクトプロセス、連合振動子などのトピックも取り上げられている。巻末には、日本語で書かれた図書・論文(翻訳を含む)60程度を含む、145の参考図書のリストが掲載されており、独学の助けになる。 文章は、新書と比べるとやや読みづらく感じたが、新書の文章が信じ難いほど読みやすかったということかもしれない。読む順番としては、新書を読んだ後に読むのがよいのではないかと思う。
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