何気なく購入した本でしたが、読み始めたら止まらない。
とにかく面白い!
日本映画史にとって貴重な資料であり、人生を学ぶことができる素晴らしい本でした。
日本映画が好きな人であれば、橋本忍は忘れられない脚本家です。
「七人の侍」、「羅生門」と黒澤明作品の共同脚本家の一人であり、
黒澤作品以外でも「切腹」など素晴らしい脚本を書いていることで知られる一方、
自身が監督した「幻の湖」はとんでも映画としても有名でもある・・・
そんな予備知識はあったのですが、本の冒頭、脚本家を志すきっかけになったエピソードと、自分が書いた脚本を送り、伊丹万作のおしかけ弟子になった下りから始まり、
「羅生門」に参加するエピソードや、「七人の侍」のシナリオ製作に秘められた、二つの実現しなかった作品のシナリオ執筆エピソード、その後、「七人の侍」という作品の大きさと戦う苦労・・・
さらには「幻の湖」に関するエピソードも。
大変、正直に色々と綴られています。
シナリオ製作はひらめきも必要ですが、地道に書き続けることがとにかく大切で、
黒澤明が、「毎日書き続けることが必要だ」と話したエピソードを読んで背筋が伸びました。
素晴らしいひらめきと努力があったから、あれだけの作品ができたんだね。
とってもいい読後感で、「私も頑張ろう!」と素直に思える素敵な一冊でした。