大傑作、「赤朽葉家の伝説」のスピンオフですが、非常に評価に困る作品でした。
けして面白くなかったわけではないのですが、レディースの描写がちょっとコミカルに過ぎるような気がして、シリアスな物語としてのめりこむことが出来なかったです。
基本的には、小豆の少女から大人への成長を画く作品だと思うんですが、消化不良な感が否めなかったです。
例えば小豆が鉄を操れるとか、特殊な能力が出てきたりしますが物語としての必然性に乏しかったと思いますし、章間に語り部が登場して、物語っているという構成はもっとひねれたと思います。
特殊能力とか非リアリズム部分をもっと誇張して書けば、古川日出男の「サウンドトラック」の様な魅力を得られたかもしれないですし、物語をコンパクトにしてエピソード部分のオチを活かす様な小説にしていればミステリとして評価出来る作品になっていたのではないかと思います。
否定的なニュアンスのレビューになってしまいましたが、著者の「赤×ピンク」や「推定少女」が好きな読者は楽しめる作品だと思います。
(逆に「私の男」、「ファミリーポートレイト」あたりが好きな読者には厳しいかもしれないですが…)