上巻は、カイトを中心とする狭い交友範囲が軍隊といった
狭い世界で動くので気にならなかったが、椿子と桜子が
スラム地区といえども一般地区で行動する下巻は、上巻で
気にならなかった世界観の粗みたいなものが目について
いまいちのめり込めなかった。
ドラッグ産業が経済の中心という設定の割には、中毒者が
社会に溢れてる描写がないし、軍隊で銃を乱射するジャンキー
も出てこない。ドラッグが冨を表す記号にすぎないような
印象を与える。レイプ等の残虐行為が語られても、その
心理的後遺症に苦しむ女性は出てこない。
全てがなんかオモチャっぽい。
語られるのは関東の一部分の武装勢力の戦闘と『政治』という
名で語られるグダグダ、それが延々と続くので飽きてしまった。
印象としては、過激派のテロ日記を読まされている気分だった。
フェミニズムとか、被差別者の闘い云々あたりも、なんか
武力集団というより『運動』ぽい感じだった。