本書は、欧米の戦争・戦略関係の大学、陸軍士官学校などでは必ず文献リストのトップに挙げられる名著です。補給・兵站の観点から戦争の本質を鮮やかに描き出した本書ですが、出版から20年ほど経過した今でも、質の上で本書を超える研究書が現れていないのが現状です。
このような名著の翻訳がコンパクトな文庫として復刊になったのですが、今回、大きなボーナスとして専門家による有益な解説文が掲載されていることが何よりも喜ばしいと思います。
「戦争のプロは兵站を語り、戦争の素人は戦略を語る」という名言から始まる解説文では、本書の内容、特徴、研究の意義などがコンパクトにまとめられており、読者は解説文を読んでから、本書を読み進めることによって理解がより深まるでしょう。
いずれにせよ、「名著の復刊の文庫化+有益な解説文=お買い得」だと思います。他の名著もこのような形でどんどん出版されることを期待します。