著者も期待するように,ガンの遺伝子レベルの理解は,ヒト・ゲノム・プロジェクトでヒトの遺伝子が解明されることで,ますます進む見込みだ。
本書は,ガン遺伝子研究の第一人者が,このガンの細胞レベル,遺伝子レベルの研究の現状を歴史的な経緯をふまえながら,分かりやすく解説した本である。ガンに関心をもつ一般の人はもちろん,医学の若手研究者にとってもガン研究の今までの流れを含めて,現状を理解するのに役立つ一冊だ。
基礎的な研究だけでなく,ガン遺伝子,ガン抑制遺伝子など遺伝子関連の最新情報やテロメラーゼなどのガン細胞内の蛋白質の最新情報に基づいた治療法,予防法も紹介している。ガン遺伝子の検出による早期診断,抗体を使った治療法,細胞の自殺であるアポトーシスを使った技術にも触れている。 (ブックレビュー社)
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がん細胞の採ってきた戦略的な拡大作戦が、結果的に自らの死を招くのである。
これは、ダーウィンの自然選択による進化に対する大きな矛盾ではないか。
本書は、近年明らかになった「がん発生のメカニズム」を明快に教えてくれる。
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