1.「O.A.T.H」蓮城焔椎真(小野大輔)
待望のRayflowerプロデュースによる小野大輔歌う焔椎真ソング...
という期待が大きすぎたのだろうか。ダークな重低音から始まるRayflower
ならではの今時のヴィジュアルバンドらしい暗めなサウンドは、確かに焔椎真
自身が抱える力の宿命とも符合し、歌詞もキャラクターそのものに忠実。Vocalの
小野自身も頑張っていると思う。が、どこか何かがずれてしまっている。すべてが
及第点な出来なだけに、それを超える期待感を持て余してしまっている多少の残念さは
否めない。勝気な焔椎真キャラとRayflowerの色彩との間でキャラソンという形を表現
しなければならない小野自身どこか歌いにくそうにも聴こえるが、それがかえって
焔椎真自身の苦悩を滲ませているようで、これはこれでありかも。見事に宮野真守の
愁生ソングの返歌、パートナーソングとなっている部分ではニヤリとさせられる。
2.黒刀&千紫郎編「失えないひと」
千紫郎と黒刀をメインに据えた裏僕ほのぼのドラマ。珍しく風邪を引いてしまった
千紫郎を見舞う夕月、焔椎真、九十九、遠間ら。しかし黒刀の姿だけが見えない...
その夜の展開はお察しの通り。懐かしい子供時代を振り返りつつ互いだけが理解できる
千紫郎と黒刀の間柄が、また一つ垣間見える他愛ないやり取りが微笑ましく、同時に
二人が乗り越えてきたものの断片をも覗かせている。そして後日談では案の定、風邪を
移された皆の中で唯一元気な焔椎真に黒刀が放つ皮肉たっぷりな「馬鹿は風邪を引かない」
のフレーズが予想の想定内で笑った。遠間特性の栄養たっぷりのおかゆの詳細が気になる(笑
3.黄昏館の住人とソドムの眠れぬ夜
ソドムを寝かしつけるために本を読み聞かせる夕月。しかし昼寝しすぎの
ソドムは一向に眠くならず、かえってルカの緩い叱責が飛ぶ。"お気に入りの
キラキラ"を探しに行ったら?との夕月の提案でソドムは夜の黄昏館のメンバー
それぞれの部屋を探索に。寝言で返事する焔椎真をからかう愁生、本に夢中で
思わず千紫郎からのデートの誘いにOKしてしまう黒刀、そして流星群を見るため
夜更かししていた九十九と十瑚...ソドムのキラキラはその夜、天から降ってきた
流れ星だった、というファンタジックなオチは古典的ながらも、やはり微笑ましい。
とにかくドラマCD内では他愛ない平和を満喫する皆のほのぼのエピソードが
最後まで楽しめた本裏僕ドラマシリーズ。声優陣もリラックスして演じられた
のではないかと思う。何だかんだで仲良しツヴァイルトメンバー(&夕月とルカ)
の絆が織り込まれる普段着の日常風景の数々が本編ドラマを満遍なく補完。
キャラソンも数は少ないながらも色彩としてヴァラエティに富んでいたと思う。