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裂けて海峡 (新潮文庫)
 
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裂けて海峡 (新潮文庫) [文庫]

志水 辰夫
5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

弟が船長をしていた船が大隅海峡で消息不明となった。全員死亡という。しかし原因もわからず、目撃者も皆無。刑務所を出た私は、真相を知るべく単身現地の漁村に行き、漁師たちに接触する。やがて奇妙な追跡者のグループが。格調高い文体で魅力的な人間像を描き分け、読者を瞠目させた会心冒険小説。

--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

海峡で消息を絶ったのは、弟に船長を任せた船だった。乗組員は全て死亡したと聞く。遭難の原因は不明。遺族を弔問するため旅に出た長尾の視界に、男たちの影がちらつき始める。やがて彼は愛する女と共に大きな渦に飲み込まれてゆくのだった。歳月を費やしようやく向かいあえた男女を、圧し潰そうとする“国家”。運命の夜、閃光が海を裂き、人びとの横顔をくっきりと照らし出す。

登録情報

  • 文庫: 446ページ
  • 出版社: 新潮社 (2004/08)
  • ISBN-10: 410134518X
  • ISBN-13: 978-4101345185
  • 発売日: 2004/08
  • 商品の寸法: 15 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
沖合いで沈んだ船の謎を探るうちに、強大な権力を相手に回すことになった男の物語。時にスリリングに、時にユーモラスに話は進んでゆく。そしてすべてがカオスとなってなだれ込むクライマックスが圧巻。読み手の感情をも喚起させずにはおかない文体で描かれる最後の数十頁のために、この物語があると言っても過言ではない。

数年ぶり、ことによると十数年ぶりに新装版で読み返してみたが、読み手に与える衝撃力は不変であった。この本が絶版となった後、再び刊行されたことを喜びたい。しかし、社会不安を喧伝する国家に煽られて、誰もが国家を無条件に信頼しているように感じられる現在、主人公が内に持つ行動規範を理解できる人も少なくなっているだろう、とも思う。近代は遠くなりにけり。

ちなみに、新装版では最後の1文が著者自らの手によって改変されている。

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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
最後の一行 2008/4/24
By I'll go to a place in the sun VINE™ メンバー
形式:文庫
私をシミタツファンにした一冊。
志水辰夫の不朽の名作である。
出来るなら、講談社文庫版を手に入れて、最後の一行どちらがいいか
読み比べて欲しい。
ちなみに私は、講談社版のほうが好きです。
このレビューは参考になりましたか?
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By oasis
形式:文庫
主人公は、双葉海運の社長「長岡知巳」。

実弟の乗り組んだ船の沈没に疑問を感じ、その謎を解明しようとし、国家権力に追われる身となります。

特攻艇震洋の基地跡に暮らし慰霊碑の墓守をする「花岡康四郎」、恋人「理恵」と共に闘う様子がテンポ良くスリリングに描かれており、途中で読むのを止められなくなります。

月並みな表現になりますが、状況設定・人物描写・物語の展開・心理描写どれをとっても傑作だと思います。

逃れるチャンスがあったにも関わらず、それを潔しとせずに立ち向かった「長尾知巳」が拘った人間の価値とは何だったのでしょう?

人生には幾つかの岐路があり、人それぞれ、自分の価値観に鑑み方向を決めていると思います。
多分、決断した大部分については人生の終焉を迎えてみないと正解だったのか否かは分らないのでしょうが、自分の価値観に対する拘りは持ち続けたいですね。

本作品を読んで色々と考えさせられました。
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