裁判傍聴のルポ、それも男女の愛憎にフォーカスしたもの、という切り口はおもしろいと思う。
ただ、全体的に見方が浅くて、表層的な印象が否めない。
深刻な事件であっても深刻になりすぎず、身近に感じられるようにという著者の思惑なのかもしれないが……。
カバーイラストや書名のイメージから、もちろん本格的(?)なルポルタージュというよりも、軽い読み物を意図していることは十分に理解して読んではいたが、それにしても著者の突っ込みが足りないように感じた。
裁判所での傍聴のみであるため、事件の経緯や背景を深く知ることができないという制約は感じたが、著者の考察が深ければもっと違った感想をもったかと思う。