判決が確定した2010年3月で一段落したといえる
三菱自動車リコール事件について2005年時点での情報をもとに
よくまとまっている本といえる。
「企業の社会的信用」について
この事件や雪印事件を契機に考えられたのはいうまでもない。
企業にとっては、確率的に低い事象がひとたびことが起こって
世の中全般に不安を与えてしまった点で
東京電力が起こした福島原発の「想定外」に似ているといえる。
しかしマスプロダクションにとっては、
リコールという再起制度がある以上は
それを充分に活用できる組織や文化や社風にできるか、
またその不具合を一過性のものとしない努力として
技術力を育めるのかが、次につなげられるのかが、
人と人とのかかわりである社会の中で、
その企業の持続性を得るために要求されている。
ただ、被害者にとっては自分と家族が再起をするために
その企業がきちんと責任と誠意を持った対応をしてくれたのかが
メーカーであろうが電力会社であろうが全てなのである。
進行形の中では「社会的な影響」だが、
時間がたつと「歴史的な影響」として
人々の記憶にとどまりつづける。
時間がたっても「忘れる」ことはできない事実なのである。