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被差別の食卓 (新潮新書)
 
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被差別の食卓 (新潮新書) [新書]

上原 善広
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

新潮新書編集部オリジナルPOP

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内容(「BOOK」データベースより)

大阪のある被差別部落では、そこでしか食べられない料理がある。あぶらかす、さいぼし…。一般地区の人々が見向きもしない余り物を食べやすいように工夫した独自の食文化である。その“むら”で生まれ育った著者は、やがて世界各地にある被差別の民が作り上げた食を味わうための旅に出た。フライドチキン、フェジョアーダ、ハリネズミ料理―。単に「おいしい」だけではすまされない“魂の料理”がそこにあった。

登録情報

  • 新書: 204ページ
  • 出版社: 新潮社 (2005/6/16)
  • ISBN-10: 4106101238
  • ISBN-13: 978-4106101236
  • 発売日: 2005/6/16
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
関西の被差別部落出身の著者が,自身のアイデンティティーを探る意味で,世界の被差別社会の食を紹介していく.著者が子供の頃から親しんでいた料理が,その‘むら’以外では食されていなかったことを初めて知った時の衝撃が,ベースになっている.
そのような,被差別社会の食には,多くの共通点があることが,フィールドワークによって見出されていく.アメリカの黒人社会のソウルフード(フライドチキンもその1種である),ブラジルの黒人奴隷の末裔の食,ブルガリア・戦乱の中のイラクのロマの食,ネパールのサルキ,そして著者の食べていた日本の被差別の食卓.それぞれの共通点は,その‘むら’以外では口にすることのない食材を,生きていくために食べていかざるを得ない状況があったということである.フライドチキンも,白人の食べる鶏を焼いた料理の余りの手羽などを,黒人奴隷が揚げて柔らかくして食べたことから始まっているのである.また,病死牛馬を食せざるを得なかったという点も共通している.
著者は,差別の問題点をテーゼとしているわけではないが,食を通じて被差別の構造について改めて考えさせられた.ステロタイプな同和問題の話には出てこない,その社会に根付いた一つの文化である.
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29 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
大阪の「むら」出身であるという筆者は、自らの経験を下敷きに差別・被差別の中で生まれた「食」をフィールドワークしていく。

アメリカ南部の黒人奴隷の生活の中から育ったフライドチキン、ナマズ料理、ザリガニ料理。ブラジルの内臓料理フェジョアーダ、ロマのハリネズミ料理、ネパールの牛料理……。最後に出自の「むら」に戻っての「あぶらかす(牛の大腸を油で揚げたもの)」と「さいぼし(馬、牛などの肉を乾燥させたもの)」の話へと点綴は続く。
かつてアメリカではキング牧師に代表される「公民権運動」の成果として有色人種の権利の拡大と差別の撤廃が公式的には認められるようになった。しかし、それは「pc(ポリティカリー・コレクト=政治的配慮のなされた公正)」でしかないのは事実であり、現実には「ポリティカル・ディスクリミネーション(政治的な配慮を施した差別)」が浸透しているとも言えるだろう。この実態はいずこも同じ、あるいは同じような道程をたどっていくものなのかもしれない。中で、筆者が手がかりとして見つけ出した「食」は根源的な部分だけに、その濃淡を変えながらもつづいていく。
ソウルフードに新たに出会った者は「おいしい」と思うかもしれない。でもその背景に何があったのか。「お袋の味」と思う人にとっての、「味」からにじみ出すものに、思い致すことの大切さを教えてくれる1冊である。

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50 人中、43人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
大人の試み 2005/7/29
形式:新書
大阪の被差別部落出身の著者が、各国
1アメリカ、ブラジルにおける黒人差別
2中東・東欧におけるロマ(ジプシー)の差別
3ネパールにおけるヒンズーのカーストの差別
4日本の被差別部落の差別
のなかでの被差別者の食卓を描き、差別の起源などを探っていきます。著者はまだ若いようですが、その文章は荒削りながら知性を感じさせる魅力的なものです。また、被差別の世界を描いてはいますが、著者の意図的な努力により悲壮感をあまり感じさせません。著者は、「悲壮感を感じさせることが差別を助長させるという危険性」に気付き、悲壮感を感じさせずに事実を伝えることで差別の無意味さをなくしうることを意図したのだと思います。言い換えれば、「被差別外の論者が差別の無意味さを批判したところでそれ自体が差別となり得る」という矛盾があることを知りえた著者が、内から理性的にその解決を図っているとだということです。
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投稿日: 2008/2/18 投稿者: easytempo
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投稿日: 2008/2/9 投稿者: 糸音
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