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表具 (NHK美の壺)
 
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表具 (NHK美の壺) [単行本]

NHK「美の壺」制作班
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

表具は、稀代の目利きたちがその出来を競ったという美意識の結晶。作品との調和や破調が醸しだす味わい、歴代の所蔵者がこめた思い…。日本有数の総合芸術、鑑賞のツボとは。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

鈴木 心
写真家。1980年、福島生まれ。2005年、東京工芸大学芸術学部写真学科卒業。現在、アウラ(AURA)所属。個展「under construction site」「サテライト」などを開く。05年、平遙国際写真芸術祭(中国)に参加。賞歴には、04年「エプソンカラーイメージングコンテスト藤原新也賞」、05年「第24回ひとつぼ展写真グランプリ」、「第28回写真新世紀佳作」などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 70ページ
  • 出版社: 日本放送出版協会 (2007/01)
  • ISBN-10: 4140811404
  • ISBN-13: 978-4140811405
  • 発売日: 2007/01
  • 商品の寸法: 20.6 x 14.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By mocobaka VINE™ メンバー
形式:単行本
 本書は、掛け軸に飾られている本紙と呼ばれる作品を引き立て、脇役として時には渋く、時には華麗に着飾る表具について取り上げている。我々は、とかく鑑賞目的である本紙に目を奪われがちである。しかし、本書を読むことで本紙と表具は表裏一体であり、我々は無意識のうちに表具を鑑賞していることを知るだろう。
 本書では、写真をふんだんに使用しつつ、写真に付け加えられた文章や解説もコンパクトにまとめられている。そのため、私のように表具に関心が無い方でも、次の3つのツボについて自然と好奇心を抱いてしまうであろう。

・壱のツボ:勝ちすぎず 引き立てる
・弐のツボ:裂が生みだす時の味わい
・参のツボ:達人の美意識を味わう

 本書の中で参考になった事柄として、表具が作品に与える影響が大きいこと、表具を変えることが以下に大変で勇気ある決断を必要とすること、表具にも黄金比があること、の3点が挙げられる。
 まず、表具が悪ければ作品が浮いてしまったり、目立たなくなってしまったりすることをカラー写真にて比較することで知った。文章だけではわからないが、カラー写真で比較すると私のような素人でも一目瞭然である。これだけでも、美の鑑賞眼を磨くことができた。
 次に、表具を変更することは歴史に対する挑戦であり、失敗すれば作品である本紙をも破壊するリスクを背負っている。そのため、北村謹次郎は慎重の上に慎重を期し、余程のことがなければ表具を変更しなかった。また、北大路魯山人は大胆にも目立つ表具を使用し、一種の化学反応を起こさせた。
 最後に、表具にも黄金比があり、下の一文字を1として倍々ゲームで縦幅が広がることを知った。詳細は、本書を手に取り、御自分の目で確認されると良いだろう。

P.S.
 本書を通じて、表具の他に小堀遠州の存在と魅力を知った。名前だけは頭の片隅にあったのだが、残念ながらどのような人物かは全く知らなかった。利休の孫弟子ではあるが、利休とは正反対に明るく開放的な茶室を設計し、現代でも受け入れられる感性をお持ちであることを知り、新鮮な気分になってしまった。
 裏千家や表千家が有名な現代ではあるが、本書を読む限りでは小堀遠州こそ21世紀にふさわしい茶人ではないかと感じた。単に私の無知なのかもしれないが、教科書で大々的に扱われても良いと思う。今度、図書館で小堀遠州に関する本を借りて読む予定である。既に、書評を書きながら予約を行った。
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