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5つ星のうち 4.0
最澄の素晴しいライバル徳一,
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レビュー対象商品: 街道をゆく 33 白河・会津のみち、赤坂散歩 (朝日文庫) (文庫)
街道をゆくシリーズのいつもの作品のように、話は様々な時代に及び、飽きることがないが、この巻で私が特に関心を惹かれたのは、南都仏教のいわば最後の切り札として、当時最新の仏教を導入しようとした最澄と論争を繰り広げた、会津の徳一という僧に触れたいくつかの章である。その論争とは何かーすべての衆生が仏性を持つのか、それとも仏性を持つ人は限られるのか、という仏教の根幹にかかわる論争である。前者が勝つことにより、しかも旧仏教側の徳一という難敵との論争であるが故に最澄の考えを記した書が多く残るという結果を生んだことにより、後に浄土宗などの広く衆生の救済を目指す日本的な鎌倉仏教が花開く土台が築かれたのである。したがって、本書は「叡山の諸道」と合わせて読むことをお薦めする。そして、いわば最澄の考えをまとめる、引き出し役として徳一という僧にまつわる種々のエピソードを手際よくまとめる作者の手腕には、いつものことながら脱帽する次第である。
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