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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
文句無しに面白い,
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レビュー対象商品: 街道をゆく〈28〉耽羅紀行 (朝日文庫) (文庫)
耽羅、「タンラ」、あるいは、「たむら」。すなわち、済州島のことである。 そこは韓国唯一のミカン栽培地、という紹介から始まって、じっくりその独特の文化のひだを分け入るように、司馬氏の筆は進んでいく。 身近な韓国というだけで、充分に興味深いが、司馬氏自身が、念願の旅先のひとつとして思いつづけていた土地、というだけに、冷静ながらも熱のこもった観察・発見の文章を堪能できる。 良き道案内として、姜在彦(カン・ジェオン)氏を得て、文献と耳学問との両方向から、済州島――ひいては韓国、日本、モンゴル――の実態と関連性が、ふかく、だが平易に、解き明かされていく。 韓国における流罪の地であった、ということからの連想で、菅原道真の生涯を振り返る相当長い脱線も、転んではタダでは起きぬという中身で、それはそれで面白く読める。
11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
済州島ゆかりの人々に向ける著者の暖かなまなざしが清々しい1冊です,
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レビュー対象商品: 街道をゆく〈28〉耽羅紀行 (朝日文庫) (文庫)
朝鮮半島の南に位置する済州島についての紀行文です。「街道をゆく」シリーズの1つの楽しみとして、著者が同行した人々の性格や所作を、非常に好ましく描いていき、こちらまで素敵な気分に浸れることがあります。今回も、済州島出身の玄文叔氏、姜在彦氏という人物的にも、そして、業績面でも素晴らしい人々を、著者は暖かい筆致で描いており、清々しい気分にさせてもらいました。何か、読後感が、他のシリーズの本に似ているなあと思ったら、「台湾紀行」のような感じといえばいいでしょうか。著者のいつもながらの、膨大な思索量と、暖かなまなざしに触れることができる面白い1巻です。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
常世の国と日本の意外な関係,
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レビュー対象商品: 街道をゆく 28 耽羅紀行 (朝日文庫) (文庫)
常世の国と呼ばれる済州島を訪れて、目にしたもの、様々な思索を綴った紀行文。朝鮮半島とは海を隔てた島であるがゆえに育まれた独特の風土、悲劇を交えた歴史へと著者の筆は縦横無尽に及ぶ。結局、済州島とは韓国にとって日本の沖縄のような存在なのだろう。TVドラマ・チャングムでも描かれていたが、流刑の地であったために悲しい故事もある。そして意外に知られていないのが、モンゴル帝国と徹底的に抗戦したこと。三別抄の奮戦と全滅である。もしモンゴルが済州島制圧に時間をとられなかったならば、元寇、いや日本の歴史は大きく変わっていたかもしれない。そういう意味でこの島は日本の歴史と関わりがある。 そういった日本人が知っておくべき歴史にも触れながら、島の人々の生活を見つめる著者の視線はどこまでも温もりがある。近いけれども、対馬海峡にないから日韓の交流史に登場しない「遠い」島。その近くて遠い島の素顔に触れることのできる素敵な本です。
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