アイルランドを旅するシリーズの2巻目。前巻では、アイルランドに大きな影響を及ぼした英国との対比でアイルランドが描かれたのですが、この巻より、いよいよ、アイルランドに上陸しての紀行になります。
司馬氏の場合、その国なり地域を規定しての紀行もしばしば見受けられますが、この本では、妖精の国に見立てた記述が多くなっています。妖精の国に見立てて語られるエピソードの数々は、こちらまで、本当に妖精が住んでいるかのような不可思議な国に迷い込んだような錯覚を覚え、陶酔に浸ります。ただ、他のレビュアーも指摘しているように、やや長いかなと思わせる所もあり、その夢見心地から覚めたとき、少々、現実に引き戻されるのも確か。
ただ、暫しの夢心地を味わうことができる不思議な魅力を持った1冊ではあります。