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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
杜甫の名詩・蜀相を思い浮かべながら,
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レビュー対象商品: 街道をゆく 20 中国・蜀と雲南のみち (朝日文庫) (文庫)
本書では、中国の歴史の舞台となった蜀のみちが面白い。まず、戦国時代。秦が蜀を食糧基地にして中国統一の足がかりとした土木工事の跡、都江堰を訪れる。著者は地形の描写が巧みだが、本書では図も添えて、工事がどのように行われ、それが蜀の地にどれだけの恵みをもたらしたかを詳しく述べる。都江堰は名前だけはよく聞くが、その構造を詳しく解説してくれるのは有難い。 次に三国志の時代。特に孔明を祀った武侯祠を、杜甫の名詩・蜀相を思い浮かべながら訪問する章が本書のハイライトだろう。この章に限らず、数章を費やして孔明とその政治について論じており、著者の三国志観を知ることができて興味深い。要するに孔明は三国鼎立を実現した「時勢のなかの芸術的作者」であり、北伐不成功をもって軍事的才能を云々するより、蜀漢帝国を保たせた驚きを、正史の著者・陳寿は持つべきだったとする。私も同意見だ。 そして唐の時代。杜甫がその人生で穏やかな生活を営んだ浣花渓を訪れる。もちろん杜甫の詩を引用するのだが、著者の漢詩への造詣の深さが披露される。 歴史と詩の舞台、蜀への旅は有意義だったに違いない。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
中国の少数民族に注ぐ眼差しが優しい1巻です,
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レビュー対象商品: 街道をゆく〈20〉中国・蜀と雲南のみち (朝日文庫) (文庫)
氏の「街道をゆく」シリーズの特徴の1つとして、歴史上、有名でなくても、済州島やモンゴル、日本では十津川等々、少数民族あるいは人々が暮らす地域を訪ねるものがあります。この類のシリーズ本に共通するのは、それらの人々に注ぐ著者の暖かな眼差しです。この巻も、冒頭、わざわざ、「はるかな地」という章を設けているように、中国の中でも、色々な意味で、奥深い処にあり、少数民族が暮らす「四川省」「雲南省」を訪れたものです。やはり、特徴的なのは、それらの人々に注ぐ著者の暖かな眼差しで、氏の名文とも相まって、心豊かにさせてくれるものです。 ただ、諸葛孔明らの有名な人物、都江堰という古代のダム、填池と呼ばれる興趣を感じる湖等、興味深いものも紹介されているのですが、やや、知的刺激という面で、小粒な感がありましたので、星は4つにさせて頂きました。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
巻末の著者の私感,
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レビュー対象商品: 街道をゆく〈20〉中国・蜀と雲南のみち (朝日文庫) (文庫)
中国三部作(台湾紀行は除く)の最終巻で内容は氏の独特の紀行ものでとてもおもしろ拝読した。巻末の数頁の記述には非常に驚かされた。氏の中国に対する戦争観や現代観は如何なるものであったか垣間見ることができた。良書である。
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