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街場のアメリカ論 (文春文庫)
 
 

街場のアメリカ論 (文春文庫) [文庫]

内田 樹
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

私たちが「アメリカの圧倒的な力」と思いなしているものの一部は明らかに私たちが作り出した仮象である―誰ひとりアメリカ問題の専門家がいない大学院の演習での内田氏の講義と聴講生たちとの対話をベースに、日米関係、ファースト・フード、戦争経験、児童虐待、キリスト教などからアメリカを読み解く画期的な論考。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

内田 樹
1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒。東京都立大学大学院博士課程中退。現在、神戸女学院大学文学部教授。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。2007年『私家版・ユダヤ文化論』で第6回小林秀雄賞を受賞。『日本辺境論』で新書大賞2010を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 286ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2010/5/7)
  • ISBN-10: 4167773686
  • ISBN-13: 978-4167773687
  • 発売日: 2010/5/7
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 時期的に格好ともいえる日米関係論の文庫本化。
 遠くて近いと思っていたアメリカについて、その成り立ちや国民性の深層心理に、古くて新しいメスを入れたスリリングな分析に溜飲が下がります。と同時に、よく読むと、アメリカを鏡にして、「日本人がどのようにアメリカを欲望しているのか」という、日本人の「欲望の水準」で日米関係が展開している点に、今までのアメリカ論にはない、一歩踏み込んだ視点が浮かび上がってきます。
 ファーストフードやアメリカンコミック、児童虐待やシリアルキラー、裁判やキリスト教にいたる世俗的な事象に底流している人間観や他者感を、鮮やかに摘出しているその筆致に、目が覚める思いがしました。そして、そんなアメリカに従属させらることを欲望してきた日本人のメンタリティに、実は近くて遠いアメリカであってほしいというアメリカへの欲望が沸き起こってきました。
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19 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 今まで考えてもいなかった視点でアメリカを読み解いており、とても刺激的な本でした。ただ、細かい点で事実誤認や間違いが見られるのが残念です。例えば、第三章で、アメコミについていろいろ書かれていらっしゃるのですが、どうも事実誤認されているようで、読んでいて首をひねることが多い章でした。アメコミにオリジナリティがないとおっしゃっておられるのですが、「ウォッチメン」や「フロム・ヘル」などをご存じであれば、このような意見が出ることはなかったのではないかと思います。この章に関しては、「結論ありき」(アメコミはだめという)で、あまり得られるものはありません。あと細かいことですが、P. 126ページに、アメリカ軍がソマリア撤退を行った時の大統領がブッシュと書かれているのですが、これは明らかにクリントン大統領の間違いでしょう。
 とはいえ第三章以外は本当にお勧めで、この本を読んだ後、トクヴィルの「アメリカのデモクラシー」を読めば、アメリカが一体どのような国で、何処に向かおうとしているのかが理解できるのではないでしょうか。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
学術的なアメリカ論ではなく、「アメリカ」を題材にした思索の書という印象です。
ネタは日米関係、ジャンクフード、シリアルキラー、裁判社会など。単行本が出てから5年経っていますがまったく古さを感じさせません。それもそのはず。そもそも本書は170年前に『アメリカにおけるデモクラシー』を記したフランス人思想家トクヴィルに向けて書かれているのです。懇切丁寧でありながら、気楽な門外漢の立場を逆手にとった歯切れの良い論の展開は、いかにもこの著者らしいところです。
専門家の立場や細かい観点から見れば「間違い」やこじつけもあるのでしょう。しかし、著者いわく「原因結果の関係については『うまくゆかない』ことになっているんですから。逆に言えば、その『うまくいかないこと』をうまくつなげる工夫においてのみ、歴史的な知性は発現されるということです」。
知的好奇心を大いに刺激する好書といえましょう。
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