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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
エンターテインメントに徹した、独特の“折原マジック”を堪能する,
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レビュー対象商品: 行方不明者 (文春文庫) (文庫)
本書は、“叙述ミステリーの第一人者”“語りの魔術師”、と呼ばれる折原一42作目の作品の文庫化であり、お馴染みの<・・・者>シリーズの書下ろしである。埼玉県蓮田市で、一家4人が忽然と姿を消した。朝食を食卓にのせたまま・・・。ライターの‘私’こと五十嵐みどりは、取材を通じて、家族の“闇”を浮き彫りにしてゆく。同じ頃、売れない推理作家の‘僕’は、謎の通り魔事件に遭遇して・・・。 折原作品の特長は、過去から現在へとつながる一連の事件をばらばらのピースに分解して、さも「同時進行の別々の事件・エピソード」のように“見せかけ”てストーリーを進行させてゆくところにある。 それらは一般のミステリーで言うところの「伏線」とは異なり、まさに“叙述・語りのミステリー”の体裁をとっている。そしてラストで「過去」と「現在」が激しく交錯して、それぞれのピースがひとつの時間軸のなかで見事にはめ込まれ、真相へとなだれ込むのである。 読者はそれぞれの物語の関連と、落ち着く先が最後まで分からない。知らないうちにサスペンスフルなストーリー展開に没頭してしまい、最後の最後に騙されていたことに気づくのである。 本書も、その例外にもれず、一家失踪事件とそれに先立つ一家4人惨殺事件、そして通り魔事件という、一見して別々の同時進行に見える事件が、どうつながってくるかというのが最大の読みどころになっている。 本書で読者は、エンターテインメントに徹した、一般のミステリーとは一線を画した、独特の“折原マジック”を堪能することができる。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
現代の都会の怖さを縮図的にまとめた恐怖小説,
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レビュー対象商品: 行方不明者 (単行本)
結末近くに、名探偵コナンが事件解決のときに登場人物全員をまえに小五郎さんを眠らせる、あの場面を連想するところがありました。また底なし沼、 都会の安アパートの場面の描写、東京近郊の公園を歩く会社帰りの女性の描き方 など、読者の想像力を駆り立てるうまいかき方にはさすが、と感じ入りました。 未解決の凶悪事件が多い昨今、それらをヒントに、超能力者まで登場させ、 事件を追う主人公が女性というつくりで、読み手をぐいぐいひいていきます。 部分的に会話だらけになり、そのへんがちょっと気に入りませんでした。 読む側の注意力がちょっと散漫になると、その章の語り手が だれなのかわからなくなる、急展開で、複層展開の、新しいタイプの 推理小説です。映画化してもおもしろそうな気がします。 おもしろいのですが、 作品としてのディテールの箇所のいくつかに表現上の難点があるように思われたため ★三つにしました。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
読者幻惑物の快作,
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レビュー対象商品: 行方不明者 (単行本)
複数のストーリーをまったく別の登場人物が語ることにより進行していく。それぞれのストーリーの接点はどこにあるのか?が最大の謎でありそこに興味をそそられる。進行について,登場人物が主観的視点から語っていくが,ここが「ミソ」というか,いつの間にか読者を惑わせる秘密がある。最近この手の「読者幻惑物」の作品が増えてきているが,客観的にストーリーが語られることを前提に,古典的かつ典型的な「謎解き」を求める読者の方は,「はぐらかされた」感を持つかもしれない。これは作品の善し悪しというより好みの問題であろう。場面が頻繁に切り替わる割には読みやすく良くできていると思う。 以下 5段階で評価 ユニーク度4 手軽さ4 知識欲満足度1 結末納得度3 引き込まれ度4
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