全体の構造、文章がわかりやすく、塩野先生、宇賀先生より薄いかもしれないが、司法試験との関連でも基本書として十分と思われる。学説の対立を列挙するよりも判例に即して学説も紹介していくという感じ。
判例については、1冊でこれだけ引用されているのはありがたい。平成21年4月くらいまでの重要な判例に言及されている。
とはいえ、1事件あたりの引用は短い場合が多いので、百選かケースブック、重判などでフォローしましょう。
第2版での改善点。
・第1版刊行後、この約2年の最新判例を追加(林試の森事件や土地区画整理事業事件など非常に重要な判例を中心に追加されている)、他にも比較的近時の裁判例などを若干追加。
・判例への言及の仕方についても所々コラム形式で別枠で解説するなどされている。別枠解説は第1版より増加。
・近時の立法、立法案(消費者庁設立、行政手続法改正案など)にも言及。
⇒ページ数が大幅に増えかねないところだが、全体的に表現を見直し、やや冗長な表現を改稿するなどして、ページ数を微増に抑えた。表現自体も簡明になった部分や、わかりやくすくなった部分が多く、悪くなった点はないと思われる。
秋頃発売との話もあったのに夏に間に合わせてくれて本当によかった。