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35 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
行動経済学を勉強したいなら本書から,
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レビュー対象商品: 行動経済学入門 (単行本)
人間は常に超合理的な選択をすると仮定している経済学に、心理学的アプローチから待ったをかけた行動経済学がノーベル経済学賞を獲得してから早1年。日本でもにわかに注目を集めているが、ようやく日本語で書かれた本格的な入門書が出版された。筆者は行動経済学を、伝統的な経済学では説明ができない部分を補完して実証分析の能力を高めていくものと捉えている。そのため、過度に行動経済学を礼賛することもなく、冷静にバランスの取れた解説を行っている。 解説には豊富な事例に加えて数式が用いられ、これまでよく見られた、事例のみによる部分的な行動経済学の紹介とは一線を画している。その上、最新の成果までが網羅的に取り上げられいて、内容が充実している。もちろん事例だけを読んでも内容を理解することは可能なので、数式に抵抗を感じる人でも心配することはない。数式を飛ばしてでも本書を読む価値は十分にある。 行動経済学は、ビジネスへの応用の可能性を多分に秘めている学問であり、現在は株式投資を中心にファイナンス分野での応用例が見られる。本書は経済学を学んでいる学生に限らず、多くのビジネスマンにとって必読の1冊である。
23 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
非常に楽しめました。,
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レビュー対象商品: 行動経済学入門 (単行本)
人間は、今までの経済学が前提としてきたように常に理性的で合理的なわけではなく、間違いを起こしたり感情に流されたりもする。そのような「普通の」人間を前提に、心理学的な考え方を加味して経済活動の分析を行う学問を行動経済学というのだそうです。そして、本書では、我々「普通の」人間の「非合理的」な行動にも、実は一定の法則があることが明らかにされていきます。本書を見てまず気がつくのは、圧倒的な量の具体例です。プロ野球選手の打率の話から、タクシー運転手のノルマの話、宝くじの話等々、具体例が挙がっていないページはないくらいです。そのため、とても分りやすく議論が進められていきます。また、「オークションでは損がつきもの」、「海の家よりもホテルのバー」等の、「なんだろう?」と思わせる小見出しも効果的で、つい読んでしまいます。 本書は純粋に知的好奇心を満足させるためだけでも読む価値があると思いますし、本書の理論を何らかのビジネスチャンスにつなげることも出来るでしょう。逆に、自分の無意識の行動を他人に利用(悪用)されないという意味では、我々全てが理解しておく必要があるのかも知れません。もちろん、経済学を学ぶ学生には必須の本になると思います。 あえて気になった点を挙げるとすれば、本書中の何箇所かに出てくる「数式」が、私のような数学に久しく触れていない社会人にはやや取っ付きにくかったということでしょうか。しかし、実は数式は飛ばして読んでも内容は十分わかりますので、あまり気にせずに読み進めることです。著者が数式を省かなかったのは、客観的な裏打ちのない巷のノウハウ本と一緒にされたくないという「こだわり」のような気もします。 本書の巻末の注釈と参考文献を見ると、本書がいかに多くの知識・理論・文献に裏打ちされたものかがわかります。今後、類書や派生本が沢山出てくるかと思いますが、本書を越えるものはそう簡単には出てこないでしょう。歴史に残る本だと思います。
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
「新しい経済学」の格好な入門書,
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レビュー対象商品: 行動経済学入門 (単行本)
行動経済学(Behavioral Economics)あるいは経済心理学(Economic Psychology)については、内外にそれなりの入門(解説)書があるわけだけれども、私としては多田洋介氏の手によるこの『行動経済学入門』が判り易かったと思われる。ノーベル経済学賞を02年に受賞したプリンストン大学の心理学者、ダニエル・カーネマン教授の研究等をベースとする、行動経済学という「『新しい』経済学の分野」(本書)に関心と興味のある方は、当書で或る程度、「つまみ食い」(同)的にその輪郭を掴むことが出来るのではないだろうか。それはそうと、メインストリームの経済学は、「ホモ・エコノミカス(homo economicus)」(直訳すれば、まさに“経済人”)という、「超合理的」「超自制的」「超利己的」な、「感情」を抜きにしたロボットのごとき人間を前提として組み立てられている。ただ半面、こうした経済主体は、規範として、また実証分析の基本概念やその手続き・方法論の面などから、一定の“有用性”があったことは否定出来なかったし(公文俊平『社会システム論』)、それは事実、「経済学に組み込める限りでの人間像」(塩沢由典『市場の秩序学』)でもあった。 さて、上述の極限的な人間像が現実において妥当か、本書にある「最後通牒(最終提案)ゲーム」(ultimatum game)を考えてみよう―無作為に選ばれたあなたと、同じ方法で選ばれた私(Bとする)を前にして、或る人物があなたに「この1000円を君にあげるから、1回でBと分けなさい。ただし、君の一方的に言う金額をBが呑まなかったら、二人に1000円はあげないよ」と告げた。あなたは私に、いくらオファーするだろうか―。このゲームの標準的経済学における均衡結果は、あなたは(999,1)という配分案を示し、私はこれを受諾するというものだが…。
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