本書は、意思決定研究や経済学・心理学に関心のある人に向いている。
他の類書と比較して、理論的枠組みを詳しく紹介しているのが本書の特徴である。
数学的なアプローチによる丁寧な筆致は著者の人格そのものを表しているようである。
本書の主要な構成はフレーミング効果と選好逆転のように思われる。
10章では著者の提案するモデルが詳述されているのはうれしい。
そして、多属的意思決定モデルの章では最新の研究手法が紹介されている。
加えて、他の類書が扱わない先行研究を多く取り上げ、研究の発展が
この1冊で容易に理解できる点がありがたい。
数式によるモデルの説明、著者独自の研究、そして豊富な理論的先行研究の紹介、
本書の魅力が多くの人に知られることを望むばかりである。