本著は本質の解説に重点を置いたかつて無い本です.感覚などという曖昧な主観的な言葉に逃げることのない非常に実践的な内容です.しかし本質を語る故,正直なところスコープを持って日が短い研修の先生方にはおそらく理解できない内容が多いのではないかと思います.
しかし,ループ形成解除などという技のない,sedationが前提・必須となる挿入法とは大きく違い,人間の大腸の解剖学的な理由から論理的に生まれた挿入法がしっかりと書かれています.数名の名人がそれぞれ記事を書いていて,各々の先生方が重視するテクニカルな記述に多少の差はある物の,直線挿入をするための論理はいずれの先生も全く同じであり,この挿入法の本質をつかんでいる人,あるいはつかみかけている人にはぼやけて見えているイメージがクリアになること間違いありません.
贅沢を言えば,DVDなどによる実際の挿入動画がついていればなお良いとは思います.それで本の値段が上がっても一向にかまわないと思わせる内容です.