都筑道夫センセーの『血みどろ砂絵』が角川書店から装いも新たに復刊された。
センセーの角川文庫作品はほぼ全部そろえているが、すべて絶版状態だったので、センセーの本をむさぼり読んでいた四半世紀前を想いだし、つい買ってみた。微力ながら、これが売れたら、他の角川文庫版も復刊されるんじゃないか、と思って。
・・・ところどころ修正が加えられている(昭和56年版と比べると、ざっと読んで12箇所)。
閑話休題。
本書は、日本における江戸時代の被差別身分に属する貧困層が、伝統的概念にとらわれた前近代的社会の中で、近代合理主義的な思考を発揮し、社会の矛盾を鋭くえぐる、知的娯楽エンターテインメント。昭和56年版をお持ちの方は、是非あわせてお読みになって、日本社会の変化と角川書店の●●をお楽しみください。昭和56年版をお持ちでない方は、是非この平成20年版をお買いくださいますよう。何気ない会話文で冴え渡るセンセーの技量に、古き江戸の面影を味わってください(おっと、これは昭和56年版用の宣伝文句だった)。