一巻より断然おもしろい! ストーリーにもふくらみと深みが増して、3人はどんどんかっこよくなります! 貫禄十分であり、男気に溢れ、結束ますます強く、そのくせやさしさは心の奥底に隠して・・・・ ある人が軍曹を指して語ります。「仕方があるまい。良心とは不自由なものだ」 これに尽きるでしょう。何かにつけて割を食い、不自由を強いられているのは、彼らが良心のかたまりだからなのです。
脇役にもとんでもない人物が登場してきます。『プリズンホテル』でもおなじみ、血まみれのマリアさん。「カッポロの古万」こと北海道のある村のヤクザ。彼の出てくるくだりは笑えました。
でも、ゲラゲラ笑えるところも好きなのですが、もっとひかえめな箇所、どの文章にもくすっと笑えたり、皮肉を感じたり、しんみりしたり、さまざまな味わいがあるところが出色。一文一文、充実度の高い小説だなあと思います。
たとえば天政連合会では「月刊侠道通信」という機関紙を発行しているのですが、これについて、
「営業広告をとる苦労がない。(中略)ダイヤルQ2とか、大人のオモチャや防弾チョッキの通販ばかりでは下品になるので、たまには一流企業の総務部長にお願いして上等な広告を載せる余裕もあった。べつにたいしたお願いはしなくても、春先のある季節になれば自然に広告は集まるのであった」
読み流せばどうということのない文章ですが、ちょっと考えるとむむむ・・・とおかしくなります。
ふつうの地の文ですらこうですから、ここぞというときの盛り上げはすごい。痛快です!楽しめます!