こんな人が家族にいたら絶対に嫌だよね。
近所にいるだけでも嫌だ。
でも、その生き方には何故か引き付けられるものがある。
そんな主人公、金俊平の一生を書いた作品。
作者の実父がモデルとされているだけあって、
小説として誇張されている部分もあるのだろうが、
その存在感、リアリティーには圧倒される。
物語は1930年頃の大阪から始まる。
力で自分の好きなように生きる金俊平。
何故か無理やり妻にされてしまった英姫。
金俊平に振り回される親友の高信義。
金俊平の野放図な生き様と共に、貧しいながらも、
互いに助け合いながら生きる在日朝鮮人の生活が書かれる。
その助け合いの精神は殺伐とした現代では考えられません。
小説の技術としては、視点が定まっていない部分があります。
だけど、そんな欠点も気にならない位、この作品には読む者を圧倒する
骨太の骨と、熱い血が流れています。
凄い作品です。