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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人生の一瞬一瞬が曲がり角であり人はその一瞬一瞬に選択をする。,
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レビュー対象商品: 血と暴力の国 (扶桑社ミステリー) (文庫)
マッカーシーの作品が最初に邦訳されたのは「すべての美しい馬」であり,会話文に「 」をつけない独特の文体に一発で魅了された。そして本作品でも,その文体が生かされ,単なるクライムノベルに収まらない,ずしりと胸に残る重量感と余韻を味わうことができる。 マッカーシーのどの作品にも共通するテーマは「移動すること」なのではないかと思う。 そして,移動の過程で出会う曲がり角ごとに人は何かを選択し,前へと進んでいく。 この作品の後に書かれた傑作「ザ・ロード」や以前に書かれようやく邦訳された「ブラッドメリディアン」でも同様である。 さて,本作品はコーエン兄弟に映画化され,その出来はすばらしく,コーエン兄弟の最高傑作となったが,それはやはり,ほとんど原作をそのまま映像化したことから分かるとおり,原作の持つ力映像喚起力が強力で,映画的な脚本にあえてしなくても十分映画的であったためであろう。 マッカーシーの作品はこれからも読み続けていくだろう。
9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
真のハードボイルド小説,
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レビュー対象商品: 血と暴力の国 (扶桑社ミステリー) (文庫)
何年か前のアカデミー賞を受賞した映画、『ノー・カントリー』(しかし、変な邦題。意味分らん。)の原作。原作を読む前に、映画の方を先に観てしまったので、あの映像が頭から離れず、読みながら、少々混乱してしまった。 あの映画はかなりこの原作の雰囲気、世界観を再現しているように思う。 しかし、原作の方が強烈だ。特に後半のシュガーとモスの奥さんとの会話は読んでいて戦慄が走る。 甘ったるいところが一つもない荒涼たる現代のアメリカを描写した小説としては、傑作だと思う。アメリカのハードボイルド、特にダシール・ハメットの『血の収穫』を思い起こさせた。 コーマック・マッカーシーの小説は、『The Road』、『すべての美しい馬』に続いて三冊目だが、どれも読後感は良くない。でも不思議と引き込まれてしまう。なかなか入手できなかった『越境』も文庫化されたので、次はこれを読もう。
19 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
アメリカ文学の異端にして先端,
By ヒゲ (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 血と暴力の国 (扶桑社ミステリー) (文庫)
「すべての美しき馬」のマッカーシーが、こんなクライムノベルを、しかも七十歳を越えて書くとは。感情描写を完全に排して、魅力的な人物像を造り、そして「切る」。 アメリカという国のあり方に、深い懐疑と逃れられない「愛」を溢れさせた、アンチ純文学の傑作であり、アンチ・ミステリの傑作。 コーエン兄弟の映画化、日本公開が待たれる。
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