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螺鈿迷宮 上 (角川文庫)
 
 

螺鈿迷宮 上 (角川文庫) [文庫]

海堂 尊
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (23件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「この病院、あまりにも人が死にすぎる」――終末医療の最先端施設として注目を集めていた桜宮病院。黒い噂のあるその病院に、東城大学の医学生・天馬が潜入した。だがそこでは毎夜のように不審死が勃発していた…。

内容(「BOOK」データベースより)

医療界を震撼させたバチスタ・スキャンダルから1年半。東城大学の劣等医学生・天馬大吉はある日、幼なじみの記者・別宮葉子から奇妙な依頼を受けた。「碧翠院桜宮病院に潜入してほしい」。この病院は、終末医療の先端施設として注目を集めていた。だが、経営者一族には黒い噂が絶えなかったのだ。やがて、看護ボランティアとして潜入した天馬の前で、患者が次々と不自然な死を遂げた!彼らは本当に病死か、それとも…。

登録情報

  • 文庫: 222ページ
  • 出版社: 角川グループパブリッシング (2008/11/22)
  • ISBN-10: 4043909012
  • ISBN-13: 978-4043909018
  • 発売日: 2008/11/22
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (23件のカスタマーレビュー)
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22 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By voodootalk 殿堂入りレビュアー トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
オリジナルは、2007年11月30日リリース。海堂氏はいつも小説というメスで日本医療の患部はどこか、を白日の下に曝す。『ジーン・ワルツ』では産婦人科医がなぜ激減したかだけでなく、明治時代のまま変わらない法律の矛盾や、アンケートばかりとっている厚生労働省の逼迫した現実への無反応・無為無策さ、名ばかりの少子化対策といったあらゆるものの問題点を全て提示していた。『ジーン・ワルツ』が人間の『誕生』への問題提起であるとすると、本作は人間の『死』に対する問題提起として書かれている。そしてこの2つの小説は対となって構想されたのでは、と思える。

デビュー作の『チーム・バチスタ・・・』で既に死者へのMRI検査の重要性を説いているが、本作では医者とは切っても切れない『死』の問題と、現代医療にとって『死』とはどのような存在なのか、を読むものに気がつかせる。 そして頭を過ぎるのがマイケル・ムーアの『シッコ』だ。アメリカ医療の酷さはどことなく今の日本の医療の先の姿のように思えてならなかった。

ここに登場する桜宮病院の院長の言葉、『医学とは屍肉を喰らって生き永らえてきた、クソッタレの学問だ。お前にはそこから理解を始めてもらいたい。医学の底の底から、な』が、この作品を象徴している。厚生労働省の考える『死』、病院の受け止める『死』、自殺志願者の『死』、末期癌患者の『死』・・・どれも同じ『死』であるはずなのにこの作品では違って感じられる。それは各々の『生』が螺鈿のように様々に光り輝いているからなのかもしれない。圧倒的な読後感を残す傑作である。
このレビューは参考になりましたか?
10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
「死」の意味 2008/12/2
By ringmoo トップ500レビュアー
形式:文庫
東城大学医学部付属病院から舞台を移し、碧翠院桜宮病院でこの物語は展開します。

登場人物も白鳥・田口コンビから白鳥・姫宮(氷姫)コンビに変わり、物語の主な語り手として天馬大吉と言う医学生が登場し活躍します。

碧翠院桜宮病院は、老人介護センター、ホスピス施設、寺院までを一体化した複合型病院になっています。
そこには、桜宮巌雄とすみれ、小百合の双子姉妹がいます。
この物語は、別宮葉子の依頼でそこに潜入した天馬大吉の冒険譚になっています。

ここで取り上げられるのは、今までのAiの問題に加えて「死」の問題が提起されます。「安楽死」の問題にも絡むこのデス・コントロールの問題は、改めて人間にとっての「死」の意味を問いかけてきます。
この病院にいるのは、他の病院で見捨てられた末期患者たちです。そんな彼らが役務を与えられて、限界を超えて生きながらえています。生命維持装置で生き続けさせられている患者と比べると雲泥の差です。

その他にも現代的な問題がいくつか提起されています。
昨今問題になっている「後期医療制度」の問題です。
この碧翠院桜宮病院が、どうにも経営が立ち行かなくなるのもこの制度のせいです。
「医療費の適正化」の名のもとに、終末期医療に対する社会保障費がどんどん削られているのです。

更には、医療問題とは直接関係ない「自殺サイト」の問題も取り上げられます。

こうした様々な問題を提起しながら、全体としてはエンターテイメントに徹した非常に面白い読み物になっています。
このあたりのバランスの良さに作者の非凡さを感じます。
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20 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
現実の医療業界の問題を内容に織り込む小説を書くこの著者は、ここでは「終末期医療」の問題を取り上げていますが、読者にただ単にその存在を認識させるだけでなく、その裏に潜む「闇」の根の深さを認識させられるような描かれ方をしています。
そのため、小説自体は上下通して比較的短時間で読み終わったものの、その「問題」の重さはしっかりと受けとめることができました。

また、ミステリーとしても、上巻から数々の「謎」を読者に提示し、「この先どうやって謎が明らかにされるんだろう」と読者を引き込む力がありますし、伏線の張り巡らし方もバランスがいいです。
現実の医療業界の問題点を、主軸をぶれさせることなくミステリーと融合させている、その完成度が今までで一番高いと感じます。

また、キャラクターの面からみると、『チーム・バチスタの栄光』『ナイチンゲールの沈黙』で、田口・白鳥コンビのやりとりの面白さを楽しんだ方々にとっては、こちらはそのコンビのやりとりはなく、田口自体、ほとんど出てこないため、いささかの寂しさを覚えるかもしれません。
しかし、その2作で名前は出ていた「氷姫」がついにここで登場します。切れ者なのか、天然なのかわからないそのキャラクターは、田口、白鳥にはない不思議な存在感。一読の価値ありです。
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小説
父である院長とその娘である美人姉妹の医師がいる桜宮病院は終末期医療を扱い、バチスタスキャンダルを起こした東城大学付属病院から末期癌患者等が転院されてくる。又、東城... 続きを読む
投稿日: 26日前 投稿者: ninnik amazon
ミステリアス
この作品を色で例えると、個人的にはセピア色かなと思います。
最後まで楽しく読めました。
投稿日: 8か月前 投稿者: あひるいぬ
終末期医療のミステリー
「チーム・バチスタ」シリーズに連なる作品で、このシリーズを3作目まで読んでから、
「螺鈿迷宮」を読むと時系列的に解りやすいでしょう。... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: RB
良作。
期待していた通りよかったです。
他の作品とのつながりがあって、この人はあの作品でも出ていたなどの発見もあり楽しく読むことができました。... 続きを読む
投稿日: 20か月前 投稿者: スティックパン
多彩な登場人物
この人が描く人物はどれも魅力的だと思う。本作の登場人物でもアンラッキートルネードとかわがままバイオレットとか銀獅子とかあだ名で特徴と性質が分かりやすい。続きを読む
投稿日: 2010/3/28 投稿者: 斑
一番好き
海堂尊氏の作品は「チーム・バチスタの栄光」にたまたま興味を持って読んでみたことがきっかけでしたが、それをきっかけに私はこのシリーズにすっかりハマってしまいました。... 続きを読む
投稿日: 2009/12/30 投稿者: まいぞう
上下合わせて星五つ
もう、これは本来、上下合わせたレビューで星いくつっていう
評価でないとおかしいよね。
上下合わせれば私は文句無く星五つです。... 続きを読む
投稿日: 2009/9/25 投稿者: チューブローズ
やはりジェネラルルージュが上
同業者だけど医療モノは嘘ばっかりだから大嫌い。たまたまジェネラルルージュを読んだのがきっかけで海堂さんの作品を読み始めました。まったくアットランダムで読む6冊目。... 続きを読む
投稿日: 2009/8/3 投稿者: 田口 憂慮
姫宮の正体が明かされる
海堂作品は最近読み始めたが,これまで出版順に『チーム・バチスタの栄光』と『ナイチンゲ−ルの沈黙』を読破していた.そのため,本作で姫宮こと“氷姫”が登場した時には,... 続きを読む
投稿日: 2009/7/24 投稿者: オジー
タイトルだけじゃないよ、目が回る注意!
人物の中身の描写やすかっと気持ち良く割り切れる方法論を愛して海堂ワールドに参加した人がこけるとしたら、ナイチンゲールかこれかだと思う。... 続きを読む
投稿日: 2009/5/20 投稿者: pampino
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